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  1. 高岡市議会 2021-12-05
    令和3年12月定例会(第5日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 開議 午前10時00分   ────────────・─────────────・────────────               開             議 ◯議長(坂林永喜君) おはようございます。これより、本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第5号)のとおりでございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議  題  の  宣  告 2 ◯議長(坂林永喜君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第123号から議案第154号まで及び報告第4号を議題といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━              一問一答方式による一般質問、質疑 3 ◯議長(坂林永喜君) これより、各議員の一問一答方式による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  この一問一答方式による一般質問は、一般質問要綱に基づき質問者1人当たりの持ち時間を25分以内、答弁時間を含め60分以内とし、一問一答方式により行うものであります。質問並びに答弁に当たっては、その都度、議長の許可を得ていただくようお願いいたします。  なお、議事整理の都合上、同一の答弁者が続く場合は、控席に戻らず、引き続きそのまま答弁者席にて御答弁願います。  それでは、通告に従いまして、発言を許します。14番 山口泰祐君。       〔14番(山口泰祐君)質問席へ〕 4 ◯議長(坂林永喜君) 山口泰祐君の質問時間は11時2分までです。  14番、どうぞ。 5 ◯14番(山口泰祐君) 皆さん、おはようございます。自由民主党高岡市議会議員会山口泰祐でございます。  まず質問に入る前に、少し苦言を呈させていただきます。  子育て世帯への臨時特別給付金、この取扱いに関しまして、15日の夕方から16日の朝刊にかけて、「高岡市は現金支給を決めた。年内10万円一括給付」と各紙各局が報じました。しかしながら、我々議員に関してはそんな議案を見たことも聞いたこともございませんし、もちろん議決をしたわけではございません。もしこれが決まったことだと情報を発表したのであれば、完全なるルール違反でありますし、このこと自体、議会軽視と言わざるを得ません。
     議会軽視、これは市民を軽視していると言っても過言ではありません。厳重に抗議をさせていただきますし、もちろんこれは通告ではありませんので答弁を求めることではありませんが、猛省と改善を要求いたします。  それでは、改選後初の定例会に当たりまして、通告に従い質問をさせていただきます。  まずは、持続可能なまちに向けてただしてまいります。  高岡市総合計画第4次基本計画案が示されました。今後、人口減少社会において、いかに高岡市を持続させていくかが重要であります。  民間マンションの建設も増えまして、まちなか居住が推進され、一定の効果が出ているのではないでしょうか。  しかしながら、商店街としての再興がなかなかに厳しいのが現状であります。この現状を見ると、高岡駅前に求められる役割というものが変化してきているのではないでしょうか。  1つ目の質問として、高岡の顔である駅前地区の今後の方向性を確認させてください。市長、よろしくお願いいたします。 6 ◯市長(角田悠紀君) まずは、山口議員から議会を代表し御指摘いただいた点について、私からも一言申し上げさせていただきます。  おととい、昨日の報道におきまして議員各位への説明を前に、まさに調整中の情報が出てしまったことは、誠に残念でなりません。議会軽視との御懸念を与えることになったとの御指摘に関しましては、これを真摯に受け止め、今後の情報管理、情報発信につきましては十分留意してまいりたいと存じます。大変申し訳ございませんでした。  それでは、答弁に移らせていただきます。  高岡の顔である駅前地区の今後の方向性ということで質問をいただきました。  本市が取り組むコンパクト・アンド・ネットワークのまちづくりは、都市機能と居住などの集約を目指す拠点と、都市や拠点間を自動車利用のみならず、鉄軌道や路線バスなど地域公共交通手段を通じてネットワーク化することによって全市的に持続可能なまちを構築しようとするものであります。  特段、駅前地区におきましては、これまで都市機能の立地や民間によるホテル、マンションなどの再開発が、議員からも御紹介ありましたとおり続いておりまして、今後も高岡駅周辺地区がにぎわいの核となるよう、まちなか居住の推進や民間活力を有効活用した都市機能の誘導を積極的に図ることにより拠点性を高めてまいりたいと考えております。 7 ◯14番(山口泰祐君) 今ほどは、通告外の発言に対しましても真摯にお答えをいただきました。しっかりと受け止めをさせていただきます。  また、質問の答弁に関しましては、拠点、にぎわいの核となるようにということで承りました。  ただ、刻々と変わる状況や環境に対してしっかりと方向修正などを行っていただきたいと御要望させていただきます。  そして、今後の高岡駅前の方向性を考える上で大きく影響を与えるであろうJR城端線・氷見線のLRT化について伺います。  さきの一般質問の答弁では、試算によれば、直通化による利用者は20年後には40%強、増加すると。しかしながら、今後の計画において、県、沿線都市でのLRT化費用負担は大きいものであるために、費用対効果をしっかりと見定めることが重要かと思われます。さきの質問にも関連するのでありますが、LRT化をいかに市の発展につなげるのか、これが大切かと思います。  そこで副市長に伺います。JR城端線・氷見線のLRT化高岡駅前地区にもたらす影響をどのように想定していらっしゃるのか、お聞かせください。 8 ◯副市長(河村幹治君) お答えを申し上げます。  JR城端線・氷見線のLRT化は、直通化や高頻度運行による利便性の向上によりまして、沿線地域の活性化や県西部地域全体の交流拡大につながるものと考えております。中でも高岡駅前地区につきましては、運行の定時性、いわゆる定められた時刻どおり発着することでございますが、そういった定時性の向上でありますとか、新幹線との乗り継ぎ改善によりまして、高岡駅の交通結節点としての機能がさらに高まることによりまして都市機能の集積が加速することが想定され、まちなか居住の推進あるいはにぎわい創出に効果が期待できるものと考えております。 9 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございました。  「まちなか居住」というキーワードが出てまいりました。  それでは、まちなか居住誘導に関して質問をさせていただきます。  さきの当会派の代表質問でもあったとおり、まちなか居住を推進するという答弁をいただいております。駅前地区民間マンションの需要は高いものの、まちなか区域は空き地、空き家が目立ってきております。これにはいろいろな理由があるとは認識しておりますが、一つひとつ対処していかなければ、まちなかの空洞化は止まりません。持続可能なまちづくりの観点からも確実に取り組むべきと考えております。  そこで、たかおか暮らし支援事業の拡充を図ってはいかがでしょうか。都市創造部長、お答えよろしくお願いいたします。 10 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) たかおか暮らし支援事業におきましては、令和元年度には、移住・子育て世帯への支援強化や、まちなか区域から居住誘導区域への対象エリアの拡大、また令和2年度には、住宅リフォーム対象事業費の下限額の緩和など支援を拡大してきたところでございます。  今後とも、多くの方々に御利用いただけますよう事業内容を充実してまいります。 11 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  この支援事業の拡充というのは、諸課題の問題解決を図った後の特効薬であると考えておりますので、ぜひとも手当て、拡充を実施していただきたいと思います。  次は、その事業にも入っております隣接土地の購入補助の件であります。  高岡市内、特にまちなか区域居住誘導区域には空き地が散在しております。この空き地をしっかりと管理することが、景観的にも衛生的にも非常に大切であります。  これまで高岡の歴史を支えてきた旧市街地では、間口が狭く細長い敷地のために庭を持たない家が多くありました。隣接空き地の利用方法は、単に家の建て増しだけにあるのではないと考えています。例えばガーデニングや家庭菜園など、自由に創造的に使っていただけるはずだと思います。ただホームページ上で「隣接空き地購入補助」と記載してあっても、効果は薄いと思われます。  質問といたしまして、まちなかに散在する空き地のいろいろな利用方法を提案し、隣接土地の購入推進を図ってはいかがでしょうか。続けて、都市創造部長、よろしくお願いいたします。 12 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 現在の高岡市では、たかおか暮らし支援事業におきまして、まちなかの居住環境の向上のため、住宅に隣接します空き地の購入支援、これは1件30万円でございますけれども、実施しておりますが、購入制度の利用がさらに促進されますように、今ほど御提案ございましたように、駐車場でありますとか、あるいは菜園、あるいは庭といったような活用の方法につきまして、事例紹介を含めまして周知を図ってまいりたいと考えております。 13 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  次の質問に移りますが、本市は戦火に遭っておりません。そのおかげで本市には風光明媚な町並みが数多く残っておりまして、歴史都市としての価値が高いというのも事実なんですけれども、それに伴う弊害があるのも事実です。  特に、今御紹介しておりますまちなか区域居住誘導区域では、壁を共有する連棟住宅や別棟であっても隣の家と密着して建っているなど、地境というものが明確ではなく、売買にも障害があるケースが数多く残っております。空き家を生まない取組に併せて、空き家になった物件、空き地になった物件を速やかに次の所有者に移すための取組も必要かと思います。  そこで続けて、都市創造部長に伺いますが、地籍調査の実績と課題をお示しください。 14 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) お答えいたします。  地籍調査の進捗率につきましては令和2年度末で約29%、これは県内平均とほぼ同じでございます。  本市では、地図の混乱、いわゆる公図の混乱地域というのが広く存在してございますことから、土地の境界を確定するに当たりまして、法務局など関係機関との協議に時間を要していることなどが主な課題と考えております。 15 ◯14番(山口泰祐君) 課題も山積していると聞いておりますけれども、やっぱり空き家を放置するということが、この後のまちづくりに支障になってくる、障害になってくることは間違いありませんので、速やかな地籍調査の進行をお願いいたします。  また、本市は土地の所有者と建物の所有者が異なる事案が数多くあるんですけれども、市は土地と建物の所有者が異なっている、そういった事案の実態、実数を把握していないという状態も仄聞しております。これも併せて改善をお願いをしたいと思います。  それでは、次の項目に移りたいと思います。  子育てと福祉充実のまちづくりについて伺います。  市長が就任された直後の7月臨時会では、新生児・おなかの赤ちゃん臨時特別給付金を支給したところであります。コロナ禍で、妊産婦、その家族にはこの給付金で、少額といえど高岡市が支えてくれていると安心が得られたのではないでしょうか。  しかしながら、これは国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した今年度限りの支援でありました。本市を取り巻く諸課題の根本は人口減少社会です。その大きな原因として出生率の低下があることは皆さん周知の事実でありまして、これに本腰を入れて取り組まなければ持続可能なまちにすることはできません。高岡市は恒久的に子を産み育てるパパ、ママを支援していくんだと本気度を示していただきたいと思っています。国からもらえたから支援しますでは、子育て世代からは認めてもらえません。  質問として、一般財源を原資として恒久的な少子化対策の実施を求めますが、福祉保健部長にお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 16 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 一般財源による事業の実施は、市の独自色を打ち出した施策が実施できる反面、限られた財源であるため事業規模は小さくなると思っております。一方、国や県の補助制度を活用する場合は、一般財源のみを原資とする事業より規模の大きな事業展開が可能であります。  事業の実施に当たっては、一般財源で行う事業だけではなく、国や県の補助制度を活用した事業を行うかを検討し、限られた財源を有効に活用しながら、少子化対策に資する子育て支援策の推進に努めてまいりたいと考えております。 17 ◯14番(山口泰祐君) 支援をしても成果が出ていなければやっていないのと同じと、どこかで聞いたせりふではありますが、あえて言わせていただきます。成果が出るまでしっかりと拡充をしていただきまして、出生率の向上につなげていただきたいと思っています。  次に、コロナ禍で収入が減って困っている市民の声を届けたいと思います。  「コロナ禍で給料が減った。着る、食べるに困窮するレベルでもないが、心が痛いのは、塾に行きたい、参考書やドリルが欲しいという子供の要望に、希望に応えてやれないこと」、この親御さんの心はコロナ禍の問題だけではありません。  単刀直入に伺います。ヤングケアラー、そして貧困児童の実態は把握しておられますか。教育長、よろしくお願いいたします。 18 ◯教育長(近藤智久君) お答えをいたします。  経済的な理由により十分な教育を受けることが困難な児童生徒につきましては、例えば就学援助制度に係る相談や申請などを通しまして、その実態を把握しているところでございます。  また、学校では日頃から子供たちの様子をきめ細かく見守り、少しでも気になる点があるような場合には、ヤングケアラーへの対応も含めて、プライバシーにも十分配慮をしながら聞き取りを行うなどして実態の把握に努めているところでございます。 19 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  次の質問に移ります。  ヤングケアラー貧困家庭児童の深刻な問題について伺います。教育格差であります。  教育長に伺います。ヤングケアラー貧困家庭児童への教育支援が必要ではないでしょうか。見解を伺います。 20 ◯教育長(近藤智久君) 高岡市の小中学校、また義務教育学校におきましては、今ほども申しました経済的な理由により十分に教育を受けさせることが困難な家庭に対しては、学校給食費については全額を、学用品など学校生活に係る費用についてはその一部を保護者からの申請を受けまして援助する、いわゆる就学援助制度を実施しているところでございます。  また、議員お話し貧困家庭児童あるいはヤングケアラーへの対応につきましては、これは個別面談のほか、スクールソーシャルワーカー、関係機関、そして福祉保健部とも連携するなどしまして適切な支援に努めているところでございます。 21 ◯14番(山口泰祐君) それでは、全く同じ質問をさせていただきます。  ヤングケアラー貧困家庭児童の深刻な問題について伺います。教育格差であります。  福祉保健部長に伺います。ヤングケアラー貧困家庭児童への教育支援が必要ではないでしょうか。見解を伺います。 22 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) ヤングケアラー貧困家庭児童の多くのケースで学習への影響など課題が見られることから、本市では独り親世帯等に対して学習支援を行っております。  また、このような問題を抱える子供たちを早期に発見するために、学校や地域での見守りや様々な相談場面において世帯の課題を丸ごと受け止め、子供や高齢等の庁内関係課や学校、教育委員会児童相談所等関係機関が連携を図りながら支援に努めております。  ヤングケアラー貧困家庭児童には、高齢、障害、独り親家庭等、様々な要因があることから、家庭の状況に応じて対応することが重要であるため、引き続き関係部局及び関係機関との連携により支援につながるよう努めてまいりたいと考えております。 23 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  今、部長から発言がありました独り親世帯の子供に対しては、学習支援があるということでありましたが、実は貧困家庭というのは独り親だから貧困だという話ではありません。両親がいても貧困な家は貧困な家でありますし、そういう別をしっかりと是正していただいて、すべからく子供が学習の機会に恵まれるようにしていただきたいと思います。  ただ、多様性を認め合う社会でありますので、勉強が嫌いならそれでいいと思います。しかしながら、日本国憲法第26条に定めるとおり、「その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利」があるはずです。そして、「国民は、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。」と書いてあります。子供が学びたいという意欲があるのに学ばせてやれないというのは家庭の責任ではなく、私は社会の責任だと考えております。  日本財団によれば、この経済格差から生じる教育格差を放置すれば社会経済損失は莫大になると推計をされています。未来を担う子供たちへの先行投資は絶対に無駄にはなりませんので、持続可能な高岡のためにも取り組んでいかなければいけないと思っております。  この課題は何度でも繰り返し繰り返し伺ってまいりますし、具体策も提案していきたいと思っております。  続きまして、昨日、本日の紙面でも紹介されておりましたが、本市に所在する放課後等デイサービス事業所の一方的な休止と虐待を報じる記事が掲載されました。この問題に関しては1か月前から私のところに相談が寄せられておりまして、当局さんとも話合いをしてきたところであります。利用児童と御家族には、いち早い事態の収束で安心な生活が戻るまで事態を注視してまいりたいと思っております。  さて、昨今、障害を持つ子供の割合が増加していると市も取りまとめているところですが、そんな中、医療的ケア児支援法が策定されました。これまで地方自治体の支援を「努力義務」としていたものが「責務」とされたところです。これを受けて本市でも、体制であったり制度であったり予算であったりと見直しが必要であると思いますが、医療的ケア児支援法への受け止めを、福祉保健部長に伺います。 24 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 今日、医療技術の進歩に伴い医療的ケア児が増加するとともにその実態が多様化し、医療的ケア児及びその家族が適切な支援を受けられるようにすることが重要な課題であると思っております。このことから、医療的ケア児の健やかな成長やその家族の離職の防止を図るために、本年9月に医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行されたところであります。  今回のこの法施行を受けまして、医療的ケア児とその家族が直面する課題の把握に努め、保育所等の受入れ体制を整備するなど、医療的ケア児の地域生活支援の向上を図るための支援策を検討してまいりたいというふうに考えております。 25 ◯14番(山口泰祐君) 次の質問の答えともかぶっているのかなとも思いながら聞いておりましたが、それを踏まえて、本市としての現段階の対応体制とこれからの見通しをお示しいただきたいと思います。福祉保健部長、よろしくお願いいたします。 26 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) これまで本市においては、専門的研修を修了した医療的ケア児等コーディネーターの配置などの取組を進めてきているところであります。  今後は、この医療的ケア児等コーディネーターを中心とした医療的ケア児とその家族に対する相談体制の整備や、学校や保育所等での受入れ体制の確立に努めてまいりたいと考えております。 27 ◯14番(山口泰祐君) 今ほどは、御答弁の中で制度なり体制なりについての御答弁はありましたが、抜本的なそのハード部分には言及がありませんでした。多分、医療的ケア児を引き受けるにはそれなりの体制を整えて設備もしっかりと整えないと、これは対応できないと考えておりますので、その辺も改めて体制の構築に努めていただきたいと思います。  それでは、次の質問に移りますが、この項目の一連の質問からも読み取れますように、特に子供にまつわる福祉環境は福祉保健部教育委員会、親御さんの就労に関して言えば産業振興部と部局をまたぎます。  これを踏まえて、こども家庭庁の創設を見据えて、本市でも先進的に部局横断組織の立ち上げが必要ではないでしょうか。市長にお答えをお願いいたします。 28 ◯市長(角田悠紀君) 今ほど山口議員からあった医療的ケア児に関しましては、ハード、ソフト両面が必要だと考えております。しっかりと検討してまいります。  今ほどの質問に関しまして、安心して子供を産み育てられる環境をつくるためには子供政策を一元的に担う新組織という観点からも、現在、国においてこども家庭庁の創設が打ち出されております。  現在、本市においては、福祉保健部内に保育・幼稚園室を設置し、国においては、所管の分かれている幼稚園と保育園について、組織として一元化した体制の下、子供政策を実施しております。また、いじめや児童虐待、子供の貧困をはじめ、先ほどの医療的ケア児もありますが、家庭と学校の問題が複雑に関連する事案につきましては、福祉保健部教育委員会、その他所管の関連部局が緊密に連携を取りながら、組織を横断した体制で現状支援に取り組んでおります。  一方で、子供を取り巻く環境は日々変わっております。複雑化する中で、今後とも国におけるこども家庭庁の情報収集をしっかりと努めてまいりますとともに、必要に応じて子供政策の推進のために体制の見直しを検討してまいりたいと考えております。 29 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  スケジュールは読み取れませんでしたが、それに対応していきたいという強い思いを聞けたかなと思っております。  ただ、今現在の体制を考えますと、なかなか教育委員会福祉保健部、そして産業振興部といった縦割りの壁は高いのかなと。実際のお父様、お母様、そして家族の皆さんから聞こえてくる声とは少し乖離があるのかなと今聞いておりました。ぜひとも新組織の立ち上げの前に、そういった縦割りの弊害で家族の皆さんがお困りにならないようぜひ努めて、職員の皆さんの意識として努めていただきたいと考えております。  子は宝です。市長、よろしくお願いいたします。  それでは、最後の項目に移っていきたいと思います。  次は、市民生活の利便性の向上について伺ってまいりたいと思います。  本市でもDX推進本部を立ち上げられまして、急ピッチで進められていると思います。幾度となくその取組について伺ってまいりました。  前の定例会でも提案をいたしました、ホームページ上でのチャットボットもたった3か月での導入を進めている他の自治体が急速に増えております。  DXの一丁目一番地、高岡市のホームページの利便性向上策の進捗をお聞かせください。市長政策部長、よろしくお願いいたします。 30 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 山口議員からは、AIチャットボットの導入について御質問いただきました。さきの定例会でも議員のほうから、効果的だということで御提案をいただいております。  その後、DX推進本部内のプロジェクトチームにおきまして、その導入分野あるいはAIの学習機能と利便性の関係や導入時の回答精度などについて、先行自治体の事例などを参考としながら調査、検討を進めてきたところでございます。
     現在、各種制度の説明や定型的な手続分野への導入を前提といたしまして、適切な回答精度と機能を備えたAIチャットボットの具体的な仕様の検討を進めているところでございます。 31 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  チャットボットのいいところは、365日24時間営業ができるというところであります。先ほども言いましたが、生活にも多様性が出てまいりまして、朝昼晩、土日祝祭日関係なく人が動く時代になってきております。ぜひ行政の利便性を市民が享受できるように体制を構築していただきたいと思います。  次は、市民生活に深く関わる各種団体の活動について伺います。  私は、地元の成美校下の各種団体の顧問や相談役を仰せつかっておるわけでありますが、その活動に参加させていただいておりますが、一様に人材不足と担い手不足がお困りなわけであります。行政としては、地域の連合自治会や各種団体に御負担をかけていることは十分に認識しておられると思います。  この地域活動を持続可能なものにしていかないと、行政も各種団体も地域も共倒れになってしまうことになりかねないと考えています。  ただ、私が活動を共にする中で、各種団体が似たような活動を行っておられるのもあります。「各種団体を統合してしまえ」とか「なくしてしまえ」などという乱暴な議論ではありませんが、活動内容を精査して合同で開催していただくなど工夫はできないものかと考えています。  市民生活部長に伺いますけれども、各種団体の活動内容を精査して、地域の負担軽減に努めてはいただけないでしょうか。お答えをよろしくお願いいたします。 32 ◯市民生活部長(二塚英克君) 市では、団体活動の負担軽減に向けまして、地域において各種団体の事業や活動を協力して実施する団体間の緩やかな連携というものを御提案差し上げているところでございます。また、例えば市等から地域への様々な依頼事項がございます。こういったものについては必要性を検証し、整理、集約する中で負担軽減に努めてまいりたいというふうに考えております。  まずは、各種団体や、あるいは他部局から地域への依頼事項、そういったものの実態を把握するため、庁内連絡会議において調査を進めてまいりたいと考えております。 33 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  これに関しては、やはりまず調査、どんな実態なのかというのを把握することから始めないといけないと考えておりますので、細かく調査をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  次に、関連いたしまして、連合自治会や単位自治会に負担がかかるお配り物について伺います。  市や関連団体の冊子、チラシなどの配布期日を統合したり、電子配信の依頼をかけたりはできないものでしょうか。市民生活部長、よろしくお願いいたします。 34 ◯市民生活部長(二塚英克君) これまでも地域に配布や回覧を依頼する際には、市の広報紙の配布時期に合わせて配布物等を送るように庁内に連絡しているわけでございますけれども、厳守されていないという実態がございます。  今後は、地域への配布等の必要性を検証し縮減に努めるとともに、発送時に市のほうで集約する方法などについて検討してまいりたいと考えております。また、スマートフォンアプリ「結ネット」を導入しております36地区の連合自治会長には既に電子配信を行っているところでありますが、可能なものからこういった電子配信に切り替えてまいりたいというふうにも考えております。 35 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  期日がなかなか守り切れていないということでありましたが、実際、私、地域の皆さんと活動を共にしておりましたら、もう皆さんこの振り分けするのにぼとぼと言いながらやっぱりやっとられるがですね。それが、地域のお困り事、地域の負担の実態だと考えていますので、ぜひルール徹底とそれに伴った制度改正を求めたいと思います。  そして、今御紹介にありましたお配り物の負担解消に一役買ってくれそうな、高岡市連合自治会でも推奨しておられます結ネットでありますけれども、普及の現状と今後の展望をお聞かせください。市民生活部長、よろしくお願いいたします。 36 ◯市民生活部長(二塚英克君) 市内の結ネットの導入状況につきましては、高岡市連合自治会で5月に導入した後、各地区の単位自治会の会長までの導入を目指しております。現在、3地区で既に導入されておりまして、約10地区で導入の検討をしているところであります。また、富山市や射水市などの自治会においても導入を進めていると聞いておるところであります。  結ネットの導入によりまして、今の時代ならではのデジタルによる新しい地域の絆が構築されまして、これまで地域活動に積極的でなかった若い世代の参画についても期待しているところであります。 37 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  推進はしているものの、市連合自治会、そして各地域の連合自治会までで普及が止まっているというふうに認識をいたしました。  実はこの結ネットというのは、先ほどのお配り物であったりするところにやっぱり能力を発揮すると考えておるわけですけれども、となれば、連合自治会というよりも単位自治会でこそ能力を発揮するものだと思っております。  そこで、結ネットを単位自治会へ落とし込みを図ってはいかがかと思いますが、市民生活部長、見解をお示しください。 38 ◯市民生活部長(二塚英克君) これまで市では、持続的な地域活動のための参画者の拡大と活動の効率化を提案してまいりました。結ネットはそのための手段として期待しているところであります。  既に一部の単位自治会では、各世帯まで導入しているところもございます。回覧板を用いずにスマートフォンやタブレットを通して必要な情報を提供しているところであります。ほかにも複数の単位自治会が導入に興味を示しているということもお伺いしておるところでございまして、利用拡大を目指し、まずはニーズを調査させていただくとともに、課題を整理しながら進めてまいりたいと考えております。 39 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  そして、今、導入に関しての方針もお伺いしましたけれども、その導入に関する障害がやっぱりあります。  先月も共創まちづくり課さんが成美校下で結ネットの研修会を行っていただいたところ、いろんな意見が出るわけですけれども、やはり皆さんの声が大きいのは費用負担のところであります。各種団体は予算を持っておりますので何とか補うにしても、個人利用にまで落とし込みをしていった場合の費用負担、これがやっぱりネックになるのではないかなと考えております。  結ネットはコミュニケーションツールとしては大変便利なものではあると思いますけれども、これは全ての人が使うからこそ有効であって、使う使わないが出てしまうとなおさらに不便が生じるんじゃないかなと思っています。そのリスクを回避するためにも、運用に係る経費負担を軽減することが普及と運用の促進につながると、効果があると思っております。  提案といたしまして、結ネットの運用に当たり、各種団体の協力金、協賛金などを充当して、ランニングコストの軽減を図ってはいかがでしょうか。市民生活部長、続けてよろしくお願いします。 40 ◯市民生活部長(二塚英克君) 結ネットの活用によりまして自治会運営の通信費が抑制されるとともに、各種団体の印刷費あるいは郵送料等も抑制され、地域活動全体においてはコストダウンが図られるものと考えております。  また、結ネットは、多様な情報の発信手段としての活用が期待されております。各種団体や企業にも情報発信に御活用いただきまして、その利用形態に応じて協力金等として地域に還元する仕組みを地域のほうで御検討いただければと思っております。 41 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  この費用負担というのは、やっぱりすごくナーバスな問題だと思います。今日は傍聴には来ておられませんが、ある方が言っておられました。「わしらち自分で買うた携帯電話勝手に使わしてくれって言うて、費用負担もないがか」と。これが生の声なんだろうなと思って聞いておったところであります。  ぜひともこの費用負担に関して何か対策を打っていただきたいと思いますが、これは民間企業にもアプローチできる案件だと思います。結ネットの中には、CM広告を入れることで運営費用に充当できるものも出てくると思います。市長がよく言われる稼ぐ力、これを市民生活にもぜひ充てていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  そして、最後の質問に移ります。  今ほど若者層の取り込み、結ネットを使うことで若者層の取り込みという言葉も出てまいりましたが、この結ネットの導入の根本リスクはどこにあるかというとデジタル弱者であるのではないかなと思っています。  DXは生活の利便性が向上するためにあるものと認識しておりますけれども、その導入推進で取り残される方がいれば、DXの本質も本末転倒しているんじゃないかなと思っております。若者層の取り込みが裾野を広げるという効果もあれば、このデジタル弱者、おじいちゃん、おばあちゃんたちが使えないということは取り残しを生んでしまうという話でもあります。  そこで、デジタル弱者を取り残さないために対策と課題を、市長政策部長にお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 42 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 本市ではこれまで、デジタルツールに不慣れな、今ほど御指摘のありました御高齢の方などを対象として、初級者を対象としたスマートフォン教室などを開催してきたところでございます。一方で、先ほどお話があったように、近年、様々な地域活動の中でデジタルツールの活用が広がっておりまして、地域におけるサポート体制などが課題となっているんだというふうに認識しております。  来年度からスタートをいたします高岡市DX推進方針の、今お示ししております案の中では、社会のデジタル化を進めるための個別施策の中で、デジタル弱者を取り残さないための対策といたしまして、新たに地域におけるデジタル活用をサポートする人材の育成に向けた中級者向けの教室を位置づけているところでございます。これらの施策を通じまして市民のデジタルリテラシーの向上をサポートしていきたいというふうに考えております。 43 ◯14番(山口泰祐君) ありがとうございます。  DXの流れは今後止まることがないと考えております。推進していく方向性は止まらない。ただ、そのスピード感、進んでいいのか、もっとアクセルを踏むのかというのは、我々市民の声を代弁してしっかりと当局に届けたいと思っておりますので、このDXで困る方が出てこないようにしっかりと努めていただきたいと思います。  以上で質問は終わったわけでありますけれども、私ごとながら、近隣から火災が、出火いたしまして我が家も罹災いたしました。いまだ後処理に追われておりますけれども、生まれ育った場所での生活の再建に向けて処理をしなくてはならないことが山積みであります。正直私も困っておりますけれども、だからこそ見えてくる市政の課題が、諸課題があるわけであります。ただでは転ばぬという精神で、今後の市議会議員の活動にこの諸課題も役立てていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。 44 ◯議長(坂林永喜君) 山口泰祐君の質問が終わりました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 45 ◯議長(坂林永喜君) 10番 中村清志君。       〔10番(中村清志君)質問席へ〕 46 ◯議長(坂林永喜君) 中村清志君の質問時間は11時46分までです。  10番、どうぞ。 47 ◯10番(中村清志君) おはようございます。自由民主党未来創政会、中村でございます。  通告に従いまして、一般質問、続けさせていただきたいというふうに思います。  先日、地域のとある会合、コロナ禍の中で開催がなかなかできてなかった、久々に参加させていただいたわけですけど、その際、高齢の役員さんのお話を耳にしました。「角田さんが市長になってから高岡も少し元気になってきた感じはするけど、分からん片仮名言葉がたくさん飛び交うようになってついていけん世の中になってきた」と、先ほどちょっと山口議員のデジタル弱者という話を受け継ぐ偶然ではございますが、「そんな自分が人の世話するのも大変だから辞めないかんわ」というふうに耳にしました。私はその方に、「これまでの経験を生かしてまだまだ貢献していただきたい」と正直な気持ちでお伝えしました。  このような元気な高齢者に活躍してもらえることは大変ありがたい例ではございますが、会合に参加された顔ぶれを見ても、いわゆる団塊の世代全てが75歳以上となる2025年問題、これが現実的であることを改めて感じさせていただきました。  そこで、今回質問に取り上げさせていただきます。  1点目に、来る2025年における本市の人口推計で75歳以上の方が占める割合を、福祉保健部長にお伺いします。 48 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市では、介護保険の被保険者数の動向を予測するため、高岡市高齢者保健福祉計画・高岡市介護保険事業計画におきまして、65歳以上の第1号被保険者、40歳から64歳までの第2号被保険者の推計を、国から示されております地域包括ケア「見える化」システムの将来推計機能を用いて行っております。  それによりますと、2025年における本市の第1号被保険者人口は5万6,411人、そのうち75歳以上の方が占める割合は63.5%になると推計しております。 49 ◯10番(中村清志君) お聞きしましたが、全国平均をかなり上回るペースで高齢化が進んでいるということが分かります。  早速ですが、ここは若い市長にお伺いします。本市の人口構造では、扶助費等の社会保障関係経費が増加し続けると考えられますが、持続可能な財政運営についてどのように取り組まれますか、お聞かせください。 50 ◯市長(角田悠紀君) 今ほど中村議員からは、難しい英語であったり片仮名、様々なことが今、国、県から我々地方自治体にも下りてきております。なるべく分かりやすい言葉で、そして市民の皆さんに届く言葉に換えてお届けしていかなければいけないと思っておりますが、やはり置き換えの難しい言葉も多々あります。その点に関しましては、この議会を通じて皆さん方と共に市民に分かりやすい言葉をつくっていきたいなというふうに思っておりますので、また皆さんからの御意見をよろしくお願いしたいと思います。  質問に関しまして、持続可能な財政運営にどのように取り組むのかという点ですが、本市におきましては、人口減少や少子・高齢化などの社会構造の変化に伴い、各種介護サービスや保育サービス、障害福祉給付等の需要増により扶助費等の社会保障関係経費が今後も増大していくことが見込まれております。  これらの社会保障関係経費に対しまして、国や県において、補助金や地方交付税等により一定程度措置されているところであります。今後とも必要な財源が措置されるように国や県にしっかりと要望をしていくとともに、本市としては、税収をはじめとした歳入の確保や事業の徹底した選択と集中により持続可能な財政運営の確立に努めてまいりたいと考えております。 51 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  力強くお答えいただきましたので、安心しました。  先ほど、私の周りに元気な高齢者がたくさんいらっしゃるということをお話ししましたが、一方で健康を損ねた方も大変多く見受けられます。  そこで次の質問です。要支援・要介護認定者数の近年の推移について、福祉保健部長にお尋ねします。 52 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市の65歳以上の10月1日時点の要支援・要介護認定者の数は、令和元年度1万737人、令和2年度1万906人、令和3年度1万1,177人となっており、高齢化の進展に伴い年々増加傾向にあります。 53 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  今ほどの近年の推移を聞いた限り、介護等のサービス需要がさらに増加、多様化することが想定されます。  質問です。そんな中、介護人材の養成や離職者への復職支援が必要だと考えますが、同じく福祉保健部長に見解をお伺いします。 54 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市では、介護の職場で働いている方に講師を依頼し、高校生を対象としたセミナーを開催しているほか、高岡市社会福祉協議会が開催する介護職員初任者研修において市の職員が講師を務めるなど、介護人材の養成のための取組や支援を行っております。  また、介護の職場への復職支援としては、富山県健康・福祉人材センターにおいて、離職者からの届出情報を基に求人事業者と求職者双方のニーズを把握した上で、マッチングによる職業紹介等を行っているほか、介護職場に復職し一定期間の勤務で貸付金の返還が免除される離職介護人材再就職準備金貸与制度が実施されており、本市では市内の事業所に対し、この制度の活用の周知に努めているところであります。  引き続き、国や県とも連携しながら介護人材の確保に取り組んでまいりたいと考えております。 55 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  今ほどお聞きしたとおり、いろんな制度があるもんですから周知に非常に御足労かかるかと思いますが、よろしくお願いいたします。  現役世代の減少から、介護分野では特に需要と供給のバランスが崩れております。そして質の低下も懸念されるところであります。  次の質問は、決して安易な打開策とは捉えられないようにお聞きしますが、外国人労働者の介護職受入れについて、実例と今後の取組を、続けて福祉保健部長にお尋ねします。 56 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 介護人材の確保が課題となっている中、外国人労働者を介護職として受け入れることについては、介護事業者個々の事情に応じた人材確保策の選択肢の一つになると考えております。  市内の一部の介護施設では、外国人を日本の産業現場に一定期間受け入れて技能や技術等を学んでもらい、母国の経済の発展に役立ててもらう外国人技能実習制度や、看護師や介護福祉士の国家資格を日本で取得するため、一定期間で就労、研修を行う経済連携協定の枠組みを活用し、外国人を介護職として受け入れております。  本市では、外国人介護人材の確保、育成について検討するため、富山県や市町、公益財団法人介護労働安定センター等で構成するワーキンググループに参加しており、検討内容を踏まえ、新たに介護事業所が受け入れた外国人向けの日本語学習の研修に対する支援などが県で開始されているところであります。引き続き、介護人材の確保の裾野を広げるための取組を進めていきたいと考えております。 57 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  これまでお聞きしたいろんな話題の中でも、私は2025年問題というふうに取り上げましたけど、それを待たずして既に多くの課題に直面しているということが分かりました。そうしますと、改めて、これまで本市が注力されてきました地域包括ケアシステムを進めていかなくてはならないというふうに思う状況です。  高齢者が住み慣れた地域で、また愛着ある家で自立した生活が営めるような支援がより多く求められます。よく耳にするところでは、ひとり暮らし高齢者等除雪支援──屋根の雪下ろし経費の一部助成ですね。それとか、軽度生活援助サービス事業、そして福祉車両タクシー助成事業といったところでしょうか。昨年利用された方の数値を先日資料提供いただきましたが、さほどの利用者の数じゃないなというふうに感じました。  そこで次の質問です。在宅医療、在宅介護のケースが増えるよう、現在ある在宅福祉支援策メニューの充実、そして周知を図ることが必要と考えますが、見解を、福祉保健部長にお伺いします。 58 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市では、要支援・要介護認定者の増加に伴い認知症高齢者も増加傾向にございます。このため、認知症になっても住み慣れた住まい、地域で暮らし続けていくために障壁を減らす認知症バリアフリーを推進し、「認知症の理解者の増加」「地域で支援する体制の強化」「介護者支援の充実」「相談・支援体制の充実」の4つの柱を掲げて各事業に取り組んでおります。  今年度は、認知症を理解し、認知症の方とその家族を支援する事業所の登録制度として、たかおか認知症パートナー宣言事業所を創設したほか、配食サービス事業者の拡充を図る等、内容の強化、充実に努めております。  また、認知症の方とその家族が安心して在宅生活を継続できるよう、家族はもとより認知症の方と関わる専門職に対し事業内容の周知に努め、必要なときに必要な情報が届き、適切な支援を受けることができるように体制を強化しているところであります。 59 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  先ほど私もいろんなメニュー言いましたけど、もう一つ、在宅福祉支援策メニューの中に緊急通報装置設置事業というものもあります。  これに関連して、災害時において高齢者は避難行動に特別な手助けが必要であります。日頃から地域住民や自主防災組織などが連携して、万が一の際に取り残されることがないよう情報共有されているべきと考えます。  そこで質問であります。本市では災害発生時に、自らでは避難することが難しく手助けが必要な高齢者に避難行動要支援者名簿への登録を進めておられますが、協力者等周りの体制もより強化してはと考えます。見解を福祉保健部長に伺います。 60 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 災害時には、行政による公助に加えて、住民自身が自ら身を守る自助、近隣住民で助け合う共助が重要となってきております。  避難行動要支援者については、事前の情報収集や避難経路の確認など日頃からの備えが重要であると考えております。今後、これらの備えについて自主防災組織や近隣住民の方など避難支援を行う関係者の御協力をいただきながら、日頃の見守りや災害時の安否確認など避難行動要支援者名簿の活用方法の周知と浸透を図り、避難の実効性の確保に取り組んでいきたいと考えております。 61 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  今ほどの質問、危機管理に当たる部分でもありますし、部局横断する部分のことでもあります。また真剣に考えていただきたいというふうに思います。  それと、個人情報がうたわれて以来、民生委員さえ要支援者の存在を知り難い、分からないという現状に対しても、こういう部分は少しでも役に立つんじゃないかなというふうに考えるところです。
     さて、県の福祉政策では、人工知能(AI)を活用することで介護現場の情報集約、そしてより効率よく適正なサービスの提供を可能にする試みを始めておられます。さらに介護ロボットの開発とか実用化を進めていかれるとのことです。お金のかかることは県にお任せしまして、本市では、地域住民が共に支え合う社会の実現に立ち向かうべきと考えます。  そこでこの項最後に、高岡市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画で柱と位置づけています「人づくり」、それを進めていくために、市民に求める点を市長にお伺いします。 62 ◯市長(角田悠紀君) 人づくりを進めていくために、市民に求める点ということです。  高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるためには、医療、介護等の専門職に加え、市民や民間事業者等の人の力による支援体制をより強化していくことが重要であると考えております。  本市では、人の力による支援体制の強化を目指し、認知症の方を早期発見、保護する取組として、本年11月から高岡おでかけあんしんシールの交付を開始いたしました。私も周知のためにこの名札にもつけさせていただいておりますが、認知症の方の衣服等に貼ったQRコードをスマートフォンで読み取ると認知症の方の家族に連絡が入る仕組みでございまして、認知症の方を介護する家族の不安解消につながると期待をしておるところでございます。  このような取組を通じて、市民、民間事業者など地域で支える皆様には、身近な課題を我が事として捉えていただきまして積極的に参画していただきたく存じます。そして、地域の人と人とのつながり、そして絆を生んでいく中で、それぞれが抱える生活課題を互いに解決できるよう地域ぐるみで取り組んでいただくことで、優しいまち高岡に近づくものと考えております。 63 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  「優しいまち」というお言葉をいただきました。冒頭に、流れについていけなくなったと言われた地元の役員の方のお話をしましたが、DXを推進していこうとするこの時代に取り残される市民がいてはならない、DX時代に抵抗感を感じてそのバリアフリーを求める人が多くいらっしゃるということを、配慮を含めた高齢者に優しい政策を展開していくことを当局にお願いしまして、質問を次の項に移したいと思います。  子育て分野についてでございます。  ベビーブームといった言葉が懐かしくも感じられる現在であります。ただ、小学校の再編統合を進めている事実を踏まえれば、本市の少子化の進行は紛れもない現実であります。  子育て分野についての質問を始めるに当たり、まずは、本市の出生数、合計特殊出生率の推移を福祉保健部長にお伺いします。 64 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 過去5年間の本市の出生数の推移は減少傾向にあり、令和元年は994人でありました。  また、1人の女性が一生の間に産むとしたときの子供の数の指標として算定されている合計特殊出生率も減少傾向にあり、令和元年は1.43でありました。 65 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  少ない数値、数字とはいえ、このコロナ禍において何事にも不安な生活が続く中ではありますが、新たな命が芽生えることについては本当に喜ばしいことだというふうに思います。  次代の社会を担う子供たちを支えることに全力を注ぐ新市長の下、本年、さきの定例会におきましては、高岡を前へ進める具体策の中で真っ先に実現されました新生児・おなかの赤ちゃん臨時特別給付金、これに対し、対象者や市民からどのような声が寄せられましたか。福祉保健部長にお聞きします。 66 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 現在、対象となる妊婦の方へは母子健康手帳の交付時に給付金の案内をしております。給付金についてお知らせしたときの対象者の方の反応といたしましては、「コロナ禍で不安な中、支援があるのはうれしい」あるいは「何かと費用がかさむ中、給付金の支給はとても助かった」などと喜びの声があったとの話を伺っております。 67 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  先ほど山口議員からの声もありましたとおり、出しておしまいというのは、ちょっといかがなものかというところもあります。この先、継続的にということもいろいろとお考えいただきたいということもあります。  今ありました、ありがたいということに対して、給付金という経済的な支援は確かにありがたいところでございましょうが、産後ケア体制の充実を求める声も多く聞こえてきます。乳児家庭全戸訪問等、母親が孤立しないための施策等が確実に実施されるべきというふうに思います。  次の項に移ります。  今定例会では、コロナワクチンの接種年齢拡大に備えた体制整備分の補正予算案が上程されました。当会派の代表質問では、医師会や市内医療機関との調整を進めているというところの答弁をいただきました。12歳以上の3回目追加接種と切り離された別の場所で受けなくてはならないのでしょうか。  そこで質問です。新型コロナウイルスワクチン接種の年齢拡大を踏まえた、市内医療機関の引受状況について、福祉保健部長にお伺いします。 68 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市では、初回接種から医師会等関係機関と密接に連携することにより多くの市内医療機関に御協力をいただき、接種体制を構築しております。  追加接種におきましても、国の情報の変動に合わせて医師会等と協議を重ね、市内85医療機関に接種いただく予定となっております。5歳から11歳までの接種年齢の拡大の際には、児童や保護者に安心して接種してもらえるよう、小児科医を中心に個別接種体制をさらに拡充し円滑な接種に努めてまいります。 69 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  今言われたとおり、安心感が非常に求められるところだというふうに思います。  一般的には希望者へのワクチン接種というふうに言われていると思いますが、なかなか12歳未満の子供たちに判断を全て委ねるわけにもいかないというふうに思われます。  ワクチン接種について、各小学校単位で児童や保護者に説明する機会を設ける予定はありますか。福祉保健部長、お伺いします。 70 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 新型コロナワクチンの接種に際し、ワクチンの効果や副反応について児童や保護者が十分理解していただいた上で自ら接種を判断いただくことは、極めて重要であると考えております。  しかしながら、集団での説明会は接種への個々の判断が必ずしも促されず、同調圧力を生み出す可能性も否定できないことから、本市では、接種券と同封する説明書や市ホームページなどで今後承認されるワクチンの効果や副反応、接種できる医療機関、接種に関する相談先など、判断に必要な情報を丁寧に提供してまいりたいと考えております。 71 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  書類郵送という形だと判断させていただきました。確実にそういう真意が伝わるようにというふうに願うところでございます。  これまで1年以上にわたり、新型コロナウイルス感染症の発生状況について、富山県より本市内の発生事例について多数報告されたわけでございますが、例えば家族が濃厚接触者と判定されたパターン、または社会状況を受けて家族の収入が激減したことなど、かなりの数の子供たちがつらい思いをこれまでしてきたのではないかと想定します。  そこで、学校現場で全てを把握できたわけではないでしょうけど、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた家庭の小中学生への心のケアを求める声は聞こえてきましたか。教育長にお伺いします。 72 ◯教育長(近藤智久君) 新型コロナウイルス感染症の拡大などによりまして、今議員からもお話もありましたが、保護者も含め子供たちが様々な不安やストレスを抱えていることが懸念されるところでございます。  学校では、毎日の健康観察に加えまして、随時あるいは定期的に面談やアンケートなどを行っております。そうした中からいろいろなものが挙がっておりまして、その中で気がかりな点や、保護者あるいは本人から相談があったような場合には、担任だけではなく、管理職をはじめ養護教諭、スクールカウンセラー、こういったメンバーも加わり、また必要に応じましては関係機関とも連携を図りながら、チームによる相談支援体制を整え対応しているところでございます。  学校現場から教育委員会のほうにもいろいろと情報は届いておりますので、教育委員会としてもそういった学校の現場を支えながら、連携を図りながら対応しているところでございます。 73 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  現場からの声をかみ砕いて、またいろいろと判断していただきたいなというふうに思うところでございます。  今回は取り上げませんでしたけど、医療的ケア児──先ほど山口議員取り上げられました──を含む障害児へのきめ細やかな支援、そして子供の貧困対策、先日も質問にもありました不妊治療への支援など、多方面にわたって社会全体が支え合えるような環境づくりが求められるというふうに思います。  この項最後でございます。「全ての子どもと子育て家庭に、愛情と喜びがあふれるまち」、これを目指す本市の高岡を前へ進める具体策のロードマップにおいて注力する取組について、市長よりお聞かせください。 74 ◯市長(角田悠紀君) 高岡を前へ進める具体策のロードマップにお示しさせていただきました子育て支援等につきましては、これまで議員各位からの質問にもありましたとおり、子供は地域の宝でございます。かといって取り残すようなことがあってもいけません。全ての子供たちに届けていかなければいけない支援策であると考えております。それぞれの取組の進捗、そして成果を見ながらバランスよく進めていくことが個々の取組による相乗効果を生み、高岡を前へ進めていくための最短のルートであると考えております。  現在、独り親家庭の支援や学童保育の充実などについて検討をさせていただいており、予算を伴うものにつきましては新年度予算として3月定例会に提案し、議会にお諮りさせていただきたいと考えております。  当初より申し上げてますとおり、できるものから着実に、そして子育てを社会全体で支援していく環境づくりに取り組んでいくことが、若い世代が子供を産み育てるまちとしてこの高岡を選んでいただける、そのような好循環をつくってまいりたいと考えております。 75 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  今次国会では、こども家庭庁創設を目指す基本方針、その中に、訪問支援を通じて個々の子供の家庭状況や福祉の状況を把握、そしてデータベースの構築を行う、そして行政側から能動的に支援を届けるということが可能になる、そういうことなどが挙げられております。まさにDX時代では当たり前のことになるかもしれませんけど、そうなることを願いながら、次の項に移ります。  生活に直結したライフラインの整備、特に生活排水、汚水がしっかり処理されることは、快適な暮らしの象徴であります。都市計画及び環境計画に沿って行われてきた先人の方々の努力に感謝するところでございます。  そこでまず1点目に、下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽を合わせ広く本市の汚水処理整備の現状を市民生活部長にお伺いします。 76 ◯市民生活部長(二塚英克君) 農業集落排水事業を含む公共下水道事業の下水道処理人口普及率は94.7%、下水道処理区域外における合併処理浄化槽の普及率は1.5%であります。これらを合わせた本市の汚水処理人口普及率は令和2年度末で96.2%であります。 77 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  数字出してもらったとおり、広域にわたる本市独特の地理的な条件もあるでしょうし、整備が行き渡らないところもあるかとは思いますが、それによって本市全体の魅力度が落ちてはなりません。  そこで、本市汚水処理の向上に向けての取組方針について、続けて市民生活部長にお伺いします。 78 ◯市民生活部長(二塚英克君) 国際的な開発目標であるSDGsの達成に向けまして、市民の生活排水を処理できる環境が整えられるよう、汚水処理未整備世帯における公共下水道への接続、そして合併処理浄化槽の設置促進を図る中で、本市の汚水処理人口普及率を高めていきたいと考えております。 79 ◯10番(中村清志君) それでは、合併処理浄化槽の設置費用または設置以降の清掃費用がかかる分について、これはやっぱり下水道整備予定区域との不公平感があってはならないというふうに思います。  地域均衡型を目指す意味においても、次の質問ですが、市民への協力を得るためにはそういう支援策が必要だというふうに考えます。見解を市民生活部長にお伺いします。 80 ◯市民生活部長(二塚英克君) 早期の汚水処理整備を目指すに当たりまして、当面下水道での整備ができない区域については合併処理浄化槽の設置をお願いしていきたいと考えているところであります。  議員御提案の支援策につきましては、早期の目標達成を図るため、一定の期間を区切って合併処理浄化槽の設置への支援を検討するとともに、併せて合併処理浄化槽の維持管理費用についても支援を検討してまいりたいと考えております。 81 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  ここまでお聞きしました汚水処理全般の今後の考え方を踏まえて、今度は公共下水道事業の整備方針を上下水道事業管理者にお伺いします。 82 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 下水道事業につきましては、これまで全体の計画区域というものをお示しいたしまして整備を進めてきたところであります。しかしながら、供用の時期ということでは必ずしも明確ではなかったと考えております。そのため、大変長くお待たせしている地域、そういう部分があるところを大変申し訳なく思っているところでございます。  市内全域の汚水処理を高めるという目標の下で、まずは10年間で下水道を整備する区域を明確にしてまいりたいと考えているところでございます。これによりまして、各世帯が例えばリフォーム時などに接続に向けた計画を立てやすい、そういった環境を整えることができるのではないかと考えております。  10年以降の整備となる地域につきましては、今ほど市民生活部長も申し上げましたが、合併処理浄化槽による汚水処理の整備促進に向けて連携を深めながら支援策を検討してまいりたいと考えているところでございます。その間の状況も踏まえながら、以降の公共下水道整備区域の拡大を進めてまいりたいと考えているところでございます。 83 ◯10番(中村清志君) 今ほどお答えいただきました内容の中に、ちょっと確認の意味で再質問させていただきます。  市民生活部と連携しながらという御答弁でありましたが、下水道接続、つまり公共ます以降の宅内配管も含む接続工事費用について、それも支援するお考えでしょうか、お伺いします。 84 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 下水道の整備後できる限り速やかに接続いただく、これはインフラの有効活用という面でも大変重要であると考えているところでございます。  現在、上下水道局では無利子貸付制度を設けているところでございますが、新たに供用開始する世帯の接続、また、既に下水道が整備されている地域においていまだに接続されていない世帯に対して支援できないか、検討したいと考えております。  また、水回りというのは、単に浄化槽や下水接続だけじゃなくて、あわせて、今議員おっしゃられましたように、宅内配管あるいは台所、お風呂も一緒にリフォームされる方も多いのではないかと思います。そういったことに対してどのようなケアができるかというのは、我々としても事業を進める中で重要な課題であると考えております。  そういった意味では、汚水処理の向上というのは、市部局間の連携だけではなくて、施工業者や、例えば金融機関との連携、協力も必要になってくるのではないかと考えております。そのような考えの下で、今後、市議会の御意見も賜りながら具体的な支援策というものを検討してまいりたいと考えているところでございます。 85 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  今の検討事項が進むことによって供用率がさらに高まることを期待したいと思います。  本市は昭和24年頃からこの下水道事業が開始されたというふうにお伺いしてます。偶然でしょうか、昭和24年、団塊世代の誕生と同じ時代であるというふうに考えられます。そういうことから踏まえてでも多くの管路が、言葉は悪いかもしれませんけど、更新時期にあるでしょうし、さらにまた新規延伸工事も求められております。  そこで質問です。下水道整備計画の推進については多額の資金投資が想定されますが、今後の財源見通しと収支均衡についての見解を上下水道事業管理者にお伺いします。 86 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 議員御指摘のとおり、公共下水道の整備については多額の資金を要するところでございます。一方では、公共下水道はその使用料で賄っているという性格がございます。このため、急激に設備投資を増やすということは利用料金に反映しかねず、なかなか難しいのではないかと考えております。  また、現在では、維持管理に対する取組も大変重要になっております。いかに効率的に整備するかということが課題と認識しているところでございまして、このため、現在見直しを進めております上下水道ビジョンの中では、公営企業として持続可能な中長期の財政フレーム、これを十分に検討した上で、先ほど申し上げました今後10年間で整備する区域というものを明確にお示しし取り組むこととしているものでございます。 87 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  次の質問に行きます。  水道管と同様に下水道管にも耐震管というものが採用されてから、私の知る限りでは十数年経過しているというふうに思われます。  さらに、下水道管路の耐震化率について、上下水道事業管理者にお尋ねします。 88 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 令和2年度末時点で、現在、管路延長が1,174キロございますが、このうち耐震化管路延長は451キロでございます。率にいたしますと耐震化率は38.4%でございます。これは、上下水道ビジョンに掲げている計画をほぼ沿う形で推移しているという状況にございます。 89 ◯10番(中村清志君) 着実に進められているというふうに判断をさせていただきました。  一方、全国各地で、インフラ設備の老朽化によります破損事故というものをよく耳にすることになりました。  そこで、今後の下水道管の更新や耐震化も含めた、強靱化の展望について、続きまして上下水道事業管理者にお伺いします。 90 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 全国で老朽化に伴う事故等が発生いたしております。最近の例では和歌山の例でありまして、私どもも給水応援に行ったところでございます。  先ほども申し上げましたけれども、今後の下水道整備につきましては、未普及地域の解消とともに、下水道施設の維持管理や耐震化、また耐水化、浸水対策ですけれども、これも非常に重要になってきております。平成29年以降、中心市街地における老朽管の管更生事業というものに着手いたしておりまして、現在、耐震性を有する管への更新というものを進めているところでございます。また、令和2年度には効率的に改築、更新を進めるために下水道ストックマネジメント計画というものを策定いたしました。この計画に基づきまして、管渠や基幹施設の耐震化というものを計画的に進めてまいりたいと考えているところでございます。 91 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  今の時代、水洗式トイレが当たり前と言われる世の中になっていますが、当たり前の裏には大きな投資が施されているということ、そして維持していかなくてはならないということを市民の皆さんの共通認識としていただきたいというふうに考えます。  質問を変えます。  今定例会におきましては、公共施設の指定管理者の新たな指定について数多く議案提出されています。民間の活力や創意工夫を発揮していただいて、利用者をはじめ多くの市民に喜ばれるよう運営されることを願うところであります。  ただ、指定管理者の固定化に注視し、指定期間の見直しも議論し、そしてサービス向上につなげることも必要であります。  そこで質問です。今定例会で提出されている指定管理者の指定に係る議案につきまして、指定管理料も含めて、見直しが図られたものはありますか。総務部長にお伺いします。 92 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 今回の指定議案の中では、農業センターにおいて、これまでの農業技術、経営の指導、そういった事業に加えまして、農業の理解促進や6次産業化を推進するために民間活力を生かした幅広い提案を求められるよう、指定管理者の選定方法を非公募から公募に見直しさせていただきました。また、城光寺運動公園、高岡スポーツコア、そういった体育施設では職員の配置体制を見直すことで指定管理料の縮減を図ったところでございます。  今後も施設運営の改善に取り組み、利用者サービスの向上や管理経費の縮減に努めてまいります。 93 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  各現場においての新たなノウハウを展開されることを期待するところでございます。  近年では、コロナ禍におきまして各施設利用者数の減少は避けられなかったというところでございます。ですから、収入とか経費といった数値的な基準だけではなかなか管理状況の評価が難しいものとは推察します。  しかしながら、指定管理者の新たな評価制度導入の検討を進めていくというふうに以前お伺いしたところでございます。それについての現況はいかがでしょうか。総務部長にお伺いします。 94 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 現行の評価制度には、客観的に管理運営のよしあしが判断しにくく、運営改善に向けた指導が行き届きにくいと、そういった課題があったことから、昨年度、分かりやすい数値目標の設定あるいは運営改善のためのPDCAの仕組み、こういったものを盛り込んだ評価制度の見直しに取り組んだところであります。  今年度は、全ての指定管理者施設においてこの新たな評価制度を試行的に実施し、運営目標の設定あるいはその達成度合いに対する評価を行ってみるなど、制度運用に係る検証作業を行っております。来年度から本格的に導入を進めていく予定でございます。 95 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。
     それでは、質問を変えます。  公共施設をいろいろ訪ねますとあちらこちらに、これも言葉選びながら言いますけど、「一定の役割を終えた」という言葉に当てはまる品々が鎮座、陳列していることに気づかされます。  特に地域に縁ゆかりのある方からの善意であったり、さらに、古くは経緯が分からなくなっているものまで様々ではありましょうが、そこで質問です。そういったものが特に多く見受けられる学校内にある調度品、寄贈品について、今後の保管や扱いが心配されるケース、そういったものを把握しておられますでしょうか。教育長にお伺いします。 96 ◯教育長(近藤智久君) 地域の方や、あるいは保護者の皆様などから学校へは、子供たちの健やかな成長を願い多くの寄贈品などを頂いておるところでございますが、今どれも大切に使わせていただいております。  こうした寄贈品、寄贈していただいた、例えば電化製品などの備品などの中には、やはり耐用年数が過ぎて使えなくなったものがあると、これは把握しているところでございます。また、かなり年数がたちまして傷みのある図書などにつきましては、保管する場所も限られておりますことから、蔵書管理をしっかりした上で計画的に廃棄させていただいているものもあるところでございます。 97 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  非常に触れにくい問題ではあります。でもクリアするためにも、公共施設で不用になった備品を例えば財へ変換する仕組みがあるべきと考えますが、見解を総務部長にお伺いします。 98 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 公共施設で不用となりました備品などにつきましては、まずは市民の財産であることを念頭に、市のほかの施設での有効活用を検討することといたしております。  活用が見込まれない場合につきましては、入札による売却あるいは鉄くずとして金属加工業者への売却、そういったことを行っております。 99 ◯10番(中村清志君) ありがとうございます。  いきなりでしたね。なかなか仕組みづくりというところについては難しいと思いますが、ただ、いろんな現場の声と絡めて、先例であるとか現場事情であるとかそういうことも含めて柔軟に対応していただければどうかなというふうに思うところでございます。  それでは、次の質問に行きます。  先月、本市では企業版ふるさと納税を活用して、高岡スポーツコアと高岡おとぎの森公園を対象にした寄附受付を開始することとしました。一般のふるさと納税による寄附額が前年度1.5倍で推移していることからも、こちらにも多くの企業様に賛同いただければいいなというふうに考えます。  そこで、企業版ふるさと納税で応援する施設のプロジェクトの目的、これを市長政策部長にお伺いします。 100 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 今回のプロジェクト型メニューにおきましては、来年度からの総合計画第4次基本計画のスタートに弾みをつけるために前倒しでプロジェクト化したものでございまして、その内容につきましては、高岡スポーツコアでは芝生広場の人工芝化及び夜間照明の整備、また、高岡おとぎの森公園では公園内施設のリニューアルを予定しております。いずれも市民ニーズに合わせて進化することで、将来にわたって市民に愛され親しまれる施設であり続けられるよう、その魅力の向上を図ることとしております。 101 ◯10番(中村清志君) それでは続けて、その寄附目標金額を市長政策部長にお尋ねします。 102 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 今回のプロジェクト型メニューは、来年度からの総合計画第4次基本計画の内容を前倒しで取り上げたものということで今ほどもお答えしたところでございますが、この具体的な事業費等につきましては、今後の予算審議の場などで議論されるべきものと考えておりまして、寄附目標金額は設定せず、プロジェクトの目的や趣旨をPRすることでこれらの取組を前に進めていきたいと考えております。 103 ◯10番(中村清志君) 承知しました。  ただ、既存の施設のみならず、今後新たに建設を計画していくもの、これについても民間資金であるとか技術力はどんどん受け入れていかなくてはならないというふうに思います。さらに、それを質の高い公共サービスにつなげていかなくてはならないというふうに考えるところでございます。  そこでこの項最後に、企業版ふるさと納税による施設への応援をさらに拡充してはと考えますが、市長政策部長にお伺いします。 104 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 現行の企業版ふるさと納税につきましては、令和6年度までがその適用期限とされておりますことから、この制度を積極的に活用いたしまして、一社でも多く本市を応援していただける企業との関係を築いていきたいと考えております。  今ほど議員からもございましたが、プロジェクト型メニューについては活用を進めていきたいというふうに考えておりまして、来年度からの総合計画第4次基本計画に沿った取組などの中から、市民ニーズに合わせて進化が求められるものを中心に拡充を検討してまいりたいと考えております。 105 ◯10番(中村清志君) ありがとうございました。  財政の維持、持続に最も有効な施策だというふうに思いますので、またいろいろと我々も御提案したいなというふうに考えております。  以上で通告分は終わりました。これまでお聞きしました行政からの支援とかサービスに対して、市民は受けて満足するだけではいけないというふうに思います。市民一丸となり、今後の高岡市に対して愛情を持って、そしてさらに運営に協力するという雰囲気が醸し出されるように、また引き続き当局の皆様方にも御尽力をお願いしまして、私の一般質問を終わります。  ありがとうございました。 106 ◯議長(坂林永喜君) 中村清志君の質問が終わりました。  この際、午後1時まで休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午前11時42分                                 再開 午後1時00分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 107 ◯議長(坂林永喜君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  一問一答方式による一般質問、質疑を続行いたします。24番 曽田康司君。       〔24番(曽田康司君)質問席へ〕 108 ◯議長(坂林永喜君) 曽田康司君の質問時間は2時1分までです。  24番、どうぞ。 109 ◯24番(曽田康司君) 久々に一問一答をさせていただきます曽田でございます。  いろいろとストーリーを考えておりましたら、結果的には42問になってしまいました。時間内に終わるかどうか大変心配なんですが、答弁者におかれては中身の濃い簡潔な答弁の協力をいただきたいというふうに思います。  まず、コミュニティバスから学ぶ地域交通システムの考え方についてということであります。  以前、平成13年から平成30年3月まで運行をされておりましたコミュニティバスの目的について、市長政策部長にお尋ねします。 110 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 平成30年3月まで運行をしておりましたコミュニティバス「こみち」につきましては、中心市街地の活性化や高齢者の外出機会の創出などに資することを目的として運行されていたものでございます。 111 ◯24番(曽田康司君) 今ほど「中心市街地」というキーワードが出てまいりました。  そこで、来年の3月で計画期間が終了する高岡市中心市街地活性化基本計画について何点かお尋ねをします。  まず、第3期計画の総括について、産業振興部長、お願いいたします。 112 ◯産業振興部長(福田直之君) 第3期計画では、「行き交う人で賑わうまち」「住む人、働く人で賑わうまち」を基本方針といたしまして、その実現に向けて92の事業に取り組んできたところでございます。  目標指標の達成状況につきましては、新規開業数が目標を達成したものの、コロナ禍により歩行者通行量及び観光客入り込み数は大きく減少いたしました。居住人口につきましても、集合住宅の建設が相次いだことが増加要因とはなったものの、これを上回るスピードで人口流出が進んだことによりまして社会減の状況でございます。  百貨店の撤退や電子商取引の急拡大などによりまして中心商店街の商業機能についての役割が相対的に低下する一方、北陸新幹線開業を契機とする都市基盤整備など、行政主導の戦略的な投資が民間のホテルやマンション等の建設に結びつくなど、官から民への好循環が生まれてきているものと認識しております。 113 ◯24番(曽田康司君) 民間投資の明るい兆しもあるということでありますので、そこら辺を受けてしっかり伸ばしていけるようにしていただきたいと思うんですが、そういったような状況を受けて、今策定作業を進めておられます第4期計画の概要と目指すところについて、産業振興部長にお尋ねします。 114 ◯産業振興部長(福田直之君) 第4期計画の策定に当たりましては、都市基盤整備やまちなか居住の推進などこれまでの取組の成果を基にいたしまして、既存のライフラインや都市インフラを生かしたコンパクトなまちづくりや多様な交流によるにぎわいづくり、交流人口の拡大を図ってまいりたいと考えております。  さらには、住む、働くを積極的に誘致しながら、これまでのモノやサービスを得る場所から、生活に必要な機能を満たす場所への転換と、その機能の充実を目指してまいりたいと考えております。 115 ◯24番(曽田康司君) 住むところ、働くところ、そして加えて交流人口の拡大というところを目指すということでありますので、ぜひともまちなかの活性化に向けてよろしくお願いしたいと思います。  そういうふうな状況を受けて、今ほどありました交流人口の拡大に向けての考え方について、産業振興部長、お尋ねします。 116 ◯産業振興部長(福田直之君) 交流人口の拡大を図るためには、訪れる目的の充実が何より重要であると考えておりまして、そのためには、日常的な買物や飲食はもとより、観光や芸術文化、生涯学習、催事など多様な目的によって選ばれるまちを目指していくことが肝要であろうと考えております。  また、来街される方々に対しましては、まちなかに来れば何か楽しいことがありそうだというような期待感を高めていく必要もあると考えておりまして、観光面におけるおもてなし力の向上や遊休資産の利活用による新たな価値の創造などを通じて、市民の皆様と共に官民一体となってその実現を目指してまいりたいと、このように考えておるところでございます。 117 ◯24番(曽田康司君) 今ほど目的が大切だということをおっしゃっていただきました。この後の質問にもつながる話なので、また後ほど触れさせていただきたいというふうに思いますが、市長の新しい高岡をつくる具体策にもある「「市役所」は利便性を重視して移転を検討」するという項目がありました。  このことについて、市役所の駅周辺への移転についての考え方について、総務部長にお尋ねします。 118 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 駅周辺への市役所本庁舎移転につきましては、交通弱者の方が容易に出向くことができる、そういったメリットがあると考えておりますけれども、本庁舎を整備するに当たりましては、庁舎としての必要面積あるいは駐車場の確保、コスト面、そういったことも考慮する必要があると考えております。  こうしたことから、現在、本庁舎の整備については、関係課から成る検討チームにおいて、現庁舎の改修や、あるいは移転とした場合の整備など幅広く検討しているところでございます。 119 ◯24番(曽田康司君) 議論をされているということでありますのでよろしくお願いしたいというふうに思いますが、先ほど中心市街地活性化の観点のときには目的が大切だということでもありました。  そこで、中心市街地活性化の観点から、また、市役所が駅周辺にあれば、新たな交通システムが必要だと考えますが、見解を市長政策部長にお尋ねします。 120 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 高岡駅は、中心市街地と周辺市街地とを結ぶ公共交通の結節点でございまして、また、その周辺は一定の都市機能が集積しておりますことから、既存公共交通の運行密度が高いエリアとなっております。  一方、今後、立地適正化計画などの方針に沿って、さらに都市機能の集積が進み、にぎわいの拡大局面を迎える場合には、その段階や利用需要に合わせまして持続可能な新しい交通システムについても、関係する地域や事業者の方々と共に議論していく必要があると考えております。 121 ◯24番(曽田康司君) 先ほど中心市街地活性化のところでもありました。要は地域交通というものは明確な目的というものが必要なんだなということで、ただ単に走っていればという、そういう時代ではなくなったんではないかなというふうに考えているわけであります。  そこで、この項最後の質問になります。自家用車に過度に依存することなく、安心、快適に暮らし続けられる都市構造の実現に向けて取り組んでいく決意について、市長にお尋ねします。 122 ◯市長(角田悠紀君) 本市では、鉄軌道やバス路線が比較的整った公共交通基盤があります。今後も自家用車に過度に依存することなく、安心、快適に暮らし続けられる都市構造を目指し、コンパクト・アンド・ネットワークのまちづくりを推進してまいります。  また、この都市構造実現に向け、総合交通戦略に基づく施策を進め、公共交通を利活用するライフスタイルへの転換を図るとともに、市民協働型地域交通システムの定着とブラッシュアップを重ね、高岡型コミュニティ交通の確立を目指してまいります。 123 ◯24番(曽田康司君) 市長、ありがとうございます。本当はまだ言いたいこともたくさんあるんですけど、結構時間に余裕がないもんですから、また今度の機会にお話ししたいと思います。  2つ目の項は、高岡古城公園についてであります。  高岡城につきましては、慶長14年に前田利長が築城したことに始まり、途中、金沢藩の民間払下げの決定などについても、当時の市長に当たる服部嘉十郎らの公園指定運動によりまして明治8年に高岡公園に指定され、城郭の破壊の危機を逃れ、現在の公園に向けての整備が始まったそうであります。  その後、昭和40年には高岡城跡が県の史跡に指定され、また開町400年での機運の盛り上がりなどもありまして、平成20年から5年間の調査を経て、平成27年に高岡城跡が国史跡に指定されました。それを受けまして、平成29年には国指定史跡高岡城跡保存活用計画書が作成されました。また、遡ること平成22年には高岡古城公園保全・活用方針報告書というものが作られて、結果的には古城公園というものに2つの報告書があるというふうな状況に今至っております。  この質問をしようと思ったのは、この2冊の計画書が反発をするのではなく、調和を取り合いながら、1足す1が2でとどまるのではなく3にでも4にでもなってほしいと、そういう思いを込めて質問をさせていただきたいと思います。  まず、教育委員会にお尋ねをします。国指定史跡高岡城跡について、国指定史跡であることの特徴について、教育長、お尋ねします。 124 ◯教育長(近藤智久君) 高岡城跡は、今議員からお話がありましたように、平成27年3月に城跡として国指定の史跡として指定を受けたものでございます。そして、本丸の周囲に二重の馬出しくるわを配しまして、くるわの周囲には堀を巡らした特徴的な城郭遺構が良好に残っており、近世初頭の政治、軍事の状況や築城技術を知る上で貴重であるとの特徴を有しております。全国的に見ても非常に珍しく、県内で唯一の日本100名城に選定されてもおります。 125 ◯24番(曽田康司君) 中身について少しお尋ねをさせていただきます。  保存活用計画書には、「高岡城跡の魅力を広く全国に発信する。」というふうにうたってありますが、現在の取組状況について、教育長、お尋ねします。 126 ◯教育長(近藤智久君) これまで、博物館における郷土学習講座や、市職員によりますまちづくり出前講座を実施してまいりましたほか、全国のお城ファンに向けて、令和元年度からは御城印を発行いたしまして好評を得ているところでございます。  また、昨年度は、高岡城跡の特徴や見どころ、守りの堅牢さを漫画で表現した多言語リーフレットを新たに制作したところでございまして、今年度はこのリーフレットを早速活用して、夏休みこども高岡城跡たんけんツアーあるいは高岡古城公園を愛する会のウオークイベントを実施したところでございます。 127 ◯24番(曽田康司君) もう1点お尋ねをします。この保存活用計画の基本方針では、この後、都市創造部のほうにお尋ねをいたします「都市公園との調和を図ることを基本的な方向性としていく。」とありますが、具体的にはどういうことなんでしょうか。教育長、お尋ねします。 128 ◯教育長(近藤智久君) 高岡城跡は、先ほど議員のお話にもありましたが、明治期に城跡が破壊される危機に陥りましたが、公園に指定されることでその危機を免れ、その後も都市公園として整備され、現在まで親しまれております。このように明治以降の公園の歴史が城跡の保存につながったことは、保存活用計画策定時にも十分意識したものでございます。  具体的には、例えば現在の高岡古城公園の見どころの一つでもあります桜は、築城期には存在はしていないのですが、さくら名所100選というブランドを生かすため、計画的な植え替えによって史跡と都市公園との調和を図っているところでございます。 129 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございます。  それでは、教育委員会のほうのまとめということで、今後、さらに磨き上げ、市内外の方々に親しまれ、訪れていただけるようにすべきと考えますが、見解と方針について、教育長、お尋ねします。 130 ◯教育長(近藤智久君) 高岡城跡の特徴や魅力は、まだまだ市民の皆様や全国のお城ファンの方などには十分伝わっていないところもあるというふうに認識をしております。  今後も昨年度作成いたしましたリーフレットを活用し、まちづくり出前講座や小中学生の校外学習などを通しまして高岡城跡の魅力を発信してまいりますとともに、博物館をはじめ、ボランティアガイドや射水神社、NPO法人などの関係団体の方とも連携をいたしまして、都市創造部と共に、高岡城跡を探検しながら楽しんでもらえるような新たなコンテンツの開発にも努めてまいりたいと考えているところでございます。 131 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございました。  ぜひとも、歴史的資産という形になるかと思いますが、多方面に呼び込んでいただきたいというふうに思います。  それでは、続きまして、都市公園として所管をしております都市創造部に対して、高岡古城公園についてお尋ねしてまいりたいと思います。  まず、都市公園としての高岡古城公園の特徴について、都市創造部長、お尋ねいたします。 132 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 高岡古城公園は、中心市街地に広大な面積を有しておりまして、築城当時の石垣や水濠などが残る歴史が感じられること、また、春は桜の名所としてにぎわい、さくら名所100選にも選ばれ、四季折々の変化を楽しむことができる自然の豊かさが特徴であると考えております。 133 ◯24番(曽田康司君) 続きまして、この同じく都市公園としての高岡古城公園、これの役割について、都市創造部長にお尋ねします。 134 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 高岡古城公園は、市街地の貴重な緑のオープンスペースでありまして、市民の憩いや交流、イベントの場、また、四季折々の自然や歴史的価値に触れることができる自然、歴史の学びの場などの役割を果たしておるということで、多様な役割を果たすものというふうに考えております。 135 ◯24番(曽田康司君) 先ほどありました2冊の計画書があるという2冊目の平成22年に策定をされました高岡古城公園保全・活用方針報告書について何点かお尋ねをします。  この報告書の策定の目的について、都市創造部長、お尋ねします。 136 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 高岡開町400年を契機といたしまして、文化資産としての高岡城跡の評価の高まりがありましたことから、公園内の史跡と自然豊かな都市公園としての多面的な機能を再認識するとともに、短期・中期・長期的な保全・活用方針を示すことを目的として策定したものでございます。 137 ◯24番(曽田康司君) 今ほどありました短期、中期、長期ということで、この後ちょっと何点か触れさせていただきますが、まずは現在の進捗状況について、都市創造部長、お尋ねします。 138 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 保全・活用方針の実現に向けまして、樹木の剪定、間伐によります植生の管理や景観と眺望の確保、また市民やボランティアグループをはじめとします各種団体と連携しました活動の推進、さらにはリーフレットやホームページの充実等によります情報発信の取組などでございます。 139 ◯24番(曽田康司君) 後ほどまた進捗と併せて質問させていただきますが、取りあえず先にこの報告書の中身、「真に市民の誇りとなる歴史的公園として将来に継承していく。」とありますが、具体的にはどのようなことなんでしょうか。都市創造部長、お尋ねします。
    140 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 高岡古城公園を後世に残していくためには、水濠、くるわ、石垣などの遺構でありますとか、また園内の緑の保全に努めるとともに、城跡にふさわしい景観整備、城跡の歴史をはじめとしまして公園施設に関する様々な情報を充実させまして、積極的に市民の方あるいは来訪者へ情報発信する取組などを進めることというふうに考えております。 141 ◯24番(曽田康司君) 「古城公園の歴史・文化と調和するよう、また市民の憩い・集いの場としてふさわしい姿が保たれるよう、適切な保全管理をおこなう。」とあることについて、具体的に都市創造部長にお尋ねします。 142 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 文化資産の保全を前提としつつも、都市公園としまして市民が快適に御利用いただけますように、樹木の維持管理でありますとか水濠の水質保全、また園内施設の適正管理等、高岡城跡にふさわしいデザインに統一することなどが考えられるというふうに思っております。 143 ◯24番(曽田康司君) 22年に策定されました高岡古城公園保全・活用方針報告書の中にも、先ほど答弁にもありましたように、間伐、剪定という言葉も実は出てくるわけであります。  そして、先ほど部長さんからもありましたが、いろいろな眺望も確保するというふうなことも実はあったわけでありますが、私としては結構何か鬱蒼としておるようなイメージも感じられるわけでありまして、計画策定から10年も過ぎておるということでありますので、新たな計画を策定して今後の保全・活用に反映すべきと思いますが、見解を都市創造部長にお尋ねします。 144 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 現在もこの報告書の保全・活用方針に基づきまして取組を進めてきておるところでございます。そういった中で、生い茂った雑木といいますか、それが大きくなってきておりますことから、景観や眺望の阻害あるいは堀の斜面の崩壊といったところの課題が顕著化しております。  そういったことから、今後、これらの個別の課題に関しまして、その対策を検討いたしまして実行したいというふうに考えております。 145 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございました。  取りあえずここで一旦、都市公園としての管理している都市創造部としてのまとめのお尋ねをしたいと思います。  市内外の方々に親しまれ愛され利用される公園として、さらに磨き上げる必要があると思いますが、見解を、都市創造部長、お尋ねします。 146 ◯都市創造部長(赤阪忠良君) 高岡古城公園の魅力をさらに磨き上げるということに関しましては、まずはより多くの市民の方々に積極的に関わっていただくことが大切かなというふうに考えております。  そのためにも教育委員会と共に、市民の皆様をはじめ多様な団体の方々の参加、協力をいただきまして、樹木の管理でありますとか施設の維持管理あるいは公園を生かしたイベントの開催などを通じまして、古城公園の価値と魅力の向上、さらには県内外への発信に努めてまいりたいというふうに考えております。 147 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございました。  それでは、古城公園の中にあります、解体に向けての準備が進んでおります市民会館について、市民会館の解体に関して、今後の想定される手順について、市長政策部長にお尋ねします。 148 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 市民会館につきましては現在、解体の実施設計を行っているところでございます。今後、この結果を踏まえ、解体に必要な予算措置と並行し、文化財保護法に基づく現状変更手続などに移行し、解体後は、遺構の残存状況を調査した上で跡地の利活用方法を検討することになるものと考えております。 149 ◯24番(曽田康司君) それでは、この後、解体に向けて進んでいくということを前提にして、この市民会館の解体後、新たに生まれたスペースについての考え方について、市長政策部長にお尋ねします。 150 ◯市長政策部長(鶴谷俊幸君) 今ほどのお問合せでございますが、現在、パブリックコメントに付しております総合計画第4次基本計画の案の中では、歴史・文化の分野におきまして、国史跡「高岡城跡」である高岡古城公園の魅力向上の検討を進めることとしております。また、安全・安心の分野においては、「緑化の推進と保全」の面から、人に安らぎを与え、災害時の避難場所など多面的機能を持つ公園づくりを課題の一つとしているところでございます。  市民会館の解体後に生まれる新たなスペースにつきましては、今ほど申しましたこれらの視点から関係部局が連携し、市民の憩いの場である都市公園としての本来の機能と文化財的価値やその魅力を高める施策が調和した、そういった活用が図られていくものと考えております。 151 ◯24番(曽田康司君) 今ほど魅力等々いろいろキーワードいただきましたが、あくまでも私の見解ですけど、この市民会館解体された後の跡地につきましては、建物が建っておったということもあるので、歴史的なものは残っているかどうか分からないような状況の中で規制もそうそう厳しくないんじゃないかなというふうに思っておるわけでありまして、そこで、市民が訪れてみたくなるようなスペース、例えばキッチンカーを入れてみたりとか野外ステージ、そしてさらにはおしゃれなカフェなど、何か夢のあるようなスペースになればいいかなというふうに思っておりますが、それらを含めまして、この項のまとめの質問になりますけど、高岡古城公園の今後についての期待と考え方について、市長にお尋ねします。 152 ◯市長(角田悠紀君) ここまで高岡古城公園に関して様々な御提案をいただいたと思っております。  高岡城跡である高岡古城公園は、今日の高岡の礎となった地であり、中心市街地における緑のオアシス、四季折々の美しい自然にあふれる憩いの場として長く、そして広く市民に愛され続けてきた高岡のシンボルでございます。私自身、親、友達、そして妻との思い出もある高岡市民として大切な場所だと思っております。  今後とも、市民の皆様と共に守り育て、さらに本公園の歴史を探検、そして体験して楽しく学べる文化の公園としてその価値と魅力を高め、先人たちと同様にしっかりと後世に引き継ぎ、末永く市民に、また県内外の方に愛される公園としてまいりたいと考えております。  いただいた御提案、そしてカラスの寝床、様々な課題を抱えているこの古城公園でございます。しっかりと高岡を前へ進めてまいりたいと考えております。 153 ◯24番(曽田康司君) 今、市長には、市長の新しい高岡をつくる具体策の中にあるようなコメントもいただきました。ぜひともみんなで力を合わせてそのような公園になるように進めていけばいいかなというふうに思っています。  最後の項目になります。福祉施策についてであります。  今回この福祉について質問することになったきっかけにつきましては、医療的ケア児、これにつきましては先ほど山口議員、そして中村議員も取り上げておられたということで、ちょっと人数まで把握していませんが、いろんなところにやっぱりそういう方々おられるのかなというふうに思いました。  その医療的ケア児や重度の障害を持つお子様の保護者から大変困っているというような相談を私も受けました。また、この御家族は先月、他市から高岡に引っ越してこられました。そのことによりまして、他市では対応できていたことが本市ではスムーズにいっていないということが分かりました。医療的ケア児、そして重度の障害児は救ってあげなければならない方々の隙間におられるような気がします。ぜひとも今回の質問でそれが改善されることを願っておりますし、また、国のほうでも誰一人取り残さないとの思いの下、こども家庭庁の創設に向けて進めておられます。これらがうまくかみ合って進んでいくよう願っておりますので、よろしくお願いいたします。  まず最初に、令和3年4月の社会福祉法の改正についてでありますが、改正の背景につきまして、福祉保健部長にお尋ねします。 154 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) これまでの福祉施策は、人生において典型的と考えられるリスクや課題を想定し、その解決を目的とする福祉サービスを提供してきました。これにより、社会福祉の分野では、生活保護、高齢者介護、障害福祉、児童福祉など対象者別の制度が発展し、専門的支援が提供されるようになってきております。  その一方で、近年、8050問題、ダブルケア、孤立、ひきこもりなど、個人や世帯が抱える生きづらさやリスクが複雑・複合化しております。これらの課題は誰にでも起こり得る社会的なリスクと言えますが、個別性が極めて高く、支援対象者の支援制度では解決できない事例が増えているという背景がございます。 155 ◯24番(曽田康司君) それに伴って、改正に伴う本市の対応について、福祉保健部長にお尋ねします。 156 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 市民ができる限り、住み慣れた地域で安心して暮らせるためには、複雑・複合化する社会福祉課題に対応できる体制づくりが必要であります。子供、障害、高齢、生活困窮といった分野別の相談支援体制を見直し、個人や世帯からの様々な相談を丸ごと受け止め、包括的に支援する体制を構築するための重層的支援体制整備事業の取組を今年度から始めたところでございます。 157 ◯24番(曽田康司君) 今ほどありました、今年度から始められた重層的支援体制整備事業ということにつきまして、大変大事な項目でありますので、これについて何点かちょっとお尋ねをさせていただきます。  この事業の詳細につきまして、福祉保健部長、お尋ねします。 158 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) お尋ねのありました重層的支援体制整備事業は、地域住民の複雑・複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を整備するために、1点目、子供、障害、高齢、生活困窮といった分野にかかわらず課題を丸ごと受け止める相談支援、2点目、社会との関係性が希薄化している人などに対し社会とのつながりを段階的に回復する参加支援、3点目、地域における多世代交流や支え合う関係性を育むなど、地域づくりに向けた支援、この3つを柱として、行政、地域の支援機関や団体等が協働で一体的に実施するものでございます。 159 ◯24番(曽田康司君) では引き続き、進捗状況について、福祉保健部長にお尋ねします。 160 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 従来の市では、子供、障害、高齢など分野ごとの窓口で相談対応をしておりましたが、近年増加している複雑・複合化した課題を速やかに解決するために、本年4月に社会福祉課内に福祉連携推進室を設置し、各課の窓口で丸ごと受け止めた様々な課題を庁内関係課やその関係機関による横断的な対応が可能となる包括的な相談支援体制を整備したところでございます。 161 ◯24番(曽田康司君) 今ほど4月から福祉連携推進室ということでちょっとお答えもいただきましたが、改めて、事業における福祉連携推進室の役割について、福祉保健部長にお尋ねします。 162 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 福祉連携推進室は、各課の窓口で受け止めた個人、世帯が抱えている複雑・複合化した課題に対して早期解決につなげるために、分野を超えて庁内で横断的相談支援を実施できるように調整機能の役割を果たしております。  具体的には、課題の解きほぐしや整理、解決のための支援の方向性や役割分担の決定等を、支援に携わる庁内関係課関係機関と行うことで、これまで対応が難しかったケースについても適切な支援につないでおります。 163 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございます。  この福祉連携推進室につきましては、この後ちょっと子供のところでももしかしたら関連づけさせていただくかもしれませんが、取りあえずはまず、最終的にこの事業の目指すところについて、福祉保健部長にお尋ねします。 164 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 現在、福祉連携推進室が調整機能を発揮し、庁内での横断的な相談支援体制を強化するとともに、国、県の専門機関や民間の支援団体などの多様な機関とも連携して市民の多様な福祉ニーズに対応しているところでございます。  本市としては、様々な困り事を市役所の窓口や専門的な相談支援機関だけではなく、NPOや福祉団体など地域で活動する団体、地域住民などの多様な主体が我が事として受け止め、取りこぼされることなく適切な機関につながる連携の仕組みにより、ネットワークで地域の課題解決を目指していきたいと考えております。 165 ◯24番(曽田康司君) ありがとうございます。  それでは、引き続きまして、この質問の趣旨でもあります支援や配慮の必要な子供に対する質問に移らさせていただきます。  高岡市においての重度知的障害児や医療的ケア児についての現状認識について、福祉保健部長にお尋ねします。 166 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市における重度知的障害児の数は、知的障害に対する認知度の高まりに伴い年々増加傾向にあります。また、医療的ケア児の人数は現在調査中であり、正確な実数が把握できるように努めているところでありますが、全国的には医療技術の進歩等を背景として気管切開や人工呼吸器を使用する子供が増加傾向にあると認識しております。 167 ◯24番(曽田康司君) いろいろなことを調べてみると、子供は減っているのにこの配慮の必要な子供たちは増えているという状況はいろんなところで報告されておりますので、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。  そこで、支援や配慮の必要な子供たちに対して、本市のとりででもありますきずな子ども発達支援センターについて何点かお尋ねをします。  まず、本市におけるこのセンターの役割について、福祉保健部長、お尋ねをいたします。 168 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) きずな子ども発達支援センターの、本センターの役割につきましては、心身の発達に特別な配慮や支援が必要な子供のために、医師、訓練士、保育士、教師等が連携し、子供の健やかな発達と自立への基礎づくりを目的とした療育を行うことであります。 169 ◯24番(曽田康司君) それでは、利用者の定員に対しての今の現況について、福祉保健部長にお尋ねします。 170 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本センターには、基本的に毎日通う通園部門と、在宅や保育園等に通いながら月2回から3回保護者と一緒に通う外来保育部門がございます。その通園部門では現在、定員30名に対し38名、外来保育部門では定員20名に対し20名の利用となっております。 171 ◯24番(曽田康司君) 通園に至っては30名のところ38名と、ぱんぱんであるというふうなことは聞いていたのですが、そういう状況だということは認識をさせていただきました。  続きまして、利用者の高岡市内、高岡市外の割合について、福祉保健部長、お尋ねします。 172 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 通園部門においては、市内利用者が71.1%、市外利用者が28.9%で、外来保育部門においては今年度11月までの実績で、市内の利用者は59.7%、市外の利用者は40.3%となっております。 173 ◯24番(曽田康司君) 呉西で唯一の施設であるということで高岡市外の方も一定程度おられるというふうに聞いておりましたが、こういった数字だということは理解をさせていただきました。  引き続きまして、このセンターでの受診予約の状況について、福祉保健部長、お尋ねをいたします。 174 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 現在、診察の予約時から受診までの待機期間は約5か月となっております。 175 ◯24番(曽田康司君) 正直もう少し長いというふうな情報も実はあったんですけど、今の答弁で5か月ということであります。  いずれにしても相当な期間であるわけなんですけど、その受診予約の待機期間の解消策について、福祉保健部長にお尋ねします。 176 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 令和2年度より、診察開始時間を早め診察枠を拡充したり、あるいは急な体調不良等により来所できない場合は電話診察を取り入れたりするなど診察の効率化を図り、診察件数の増加に努めている状況でございます。 177 ◯24番(曽田康司君) いろいろできる方法で解消策に取り組んでおられるということでありますが、この後ちょっと私の考え方も含めて、受診予約の待機期間の解消につながればということで何点か質問をさせていただきます。  まず、このきずな子ども発達支援センターは、どちらかといえば重度の方々を中心に受け入れてはという思いの中で、保育園などとの連携についての考えについて、福祉保健部長、お尋ねします。 178 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) これまでも、本センターの発達支援室の相談員が、保育園や幼稚園、認定こども園からの希望により年2回程度訪問する施設支援と、対象の子供が通う施設での個別支援を行うなど、連携を図ってきたところでございます。  支援を必要とする子供を、障害の程度に応じて地域の保育園等で受け入れることができるよう、保育士の質の向上のための研修や職員体制、環境の整備について検討してまいりたいと考えております。 179 ◯24番(曽田康司君) さらに、きずな子ども発達支援センターと今言われた保育園との分担の明確化という観点から、利用者の受入れ基準を設けることについての考え方について、福祉保健部長にお尋ねします。 180 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本センターでは、診察を受け、医師の判断で外来保育を利用している子供で通園部門への移行を希望されている方の中から、次年度通園部門に通う子供を、医師と保育士による選考委員会において決定しております。  選考委員会では、定員や知的障害、発達障害の程度、年齢バランスなどを総合的に判断して決定していることから、一律な基準は設けていないということであります。 181 ◯24番(曽田康司君) 一律な基準を設けていないということなんですが、できればといいますか、ぜひそういったような、設けるということについても検討をしていただきたいなというふうに思います。  そこでなんですが、呉東のほうには県が運営している施設があるということであります。呉西では本市が運営しているきずな子ども発達支援センターのみであり、加えて、先ほどの質問にもありました高岡市外の方々も一定程度来ていただいているということで、県にしっかりと助けてもらうということをするべきではないかということで次の質問なんですが、県とさらなる連携を図るべきと思いますが、見解を福祉保健部長にお尋ねします。 182 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 県からは、令和元年度に創設されました福祉型児童発達支援センターの機能を強化するための看護師や訓練士等、専門職の配置に必要な経費に対する富山県児童発達支援センター支援体制強化事業費補助金の交付のほか、県リハビリテーション病院・こども支援センターから医師の派遣をいただいております。  待機期間の解消策などは県下共通の課題であり、早期療育のための体制づくりを県と一緒に検討してまいりたいと考えております。 183 ◯24番(曽田康司君) 今ほどるるお尋ねをしましたきずな子ども発達支援センターは福祉保健部、そして支援や配慮の必要な子供たちに対しては、教育委員会が所管しておりますこまどり支援学校もあるということでありますので、このことについて、本市における医療的ケア児の通学の状況について、教育長にお尋ねします。 184 ◯教育長(近藤智久君) 現在、高岡市立の小学校、それから特別支援学校におきまして、医療的ケアが必要として学校で対応しております児童は合わせて7名在籍しておりまして、それぞれ通学しておられるところでございます。 185 ◯24番(曽田康司君) では、その7名の方々に対していろんなニーズがあるとは思うんですけど、そのニーズに対しての本市の対応の状況について、教育長にお尋ねします。 186 ◯教育長(近藤智久君) 医療的ケアを必要とする児童が在籍する学校には市独自で合わせて6名の看護師をそれぞれ配置しておりまして、それらの看護師が、主治医の作成しました指示書に基づき医療的ケアを実施しているところでございます。  あわせて、校内には医療的ケア安全委員会を設置いたしまして、ここにも市が委嘱した医療的ケア指導医の指導、助言をいただきながら、医療的ケアが安全かつ円滑に行われるようにしているところでございますが、一人ひとりのお子さんのニーズを踏まえた適切な支援に今後とも努めてまいりたいと考えております。 187 ◯24番(曽田康司君) それこそ先ほどもありまして、これからも増えていくことも予想されますので、ぜひしっかりと取り組んでいただくようにお願いをいたします。  そして、この項の冒頭に言ったように、他市から来られた方も困っておられたという状況も実は聞いておりまして、この支援や配慮の必要な子供たちに対する相談窓口の現状について、福祉保健部長にお尋ねします。 188 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 本市では、妊娠期から子育て期までの様々な相談に応じて必要なサービスや支援が切れ目なく提供されるよう、子育て世代包括支援センターを保健センター内に設置し、支援や配慮の必要な子供の相談にも随時応じているところでございます。  また、乳幼児健康診査、新生児訪問などのあらゆる機会に保健師等が保護者と面談し、養育に関する助言を行うとともに、必要に応じ、医療機関への受診やきずな子ども発達支援センター等の専門機関への相談を勧めております。  特に子供の発達に不安を抱える家庭に対しては、小児神経科医師や心理相談員、保健師による幼児保健相談を実施し、必要な支援を提供する関係機関につなげることにより、子供の発達障害の早期発見、早期療育に努めているところであります。 189 ◯24番(曽田康司君) 今ほど部長のほうから子育て世代包括支援センターで窓口的にやっていただいているということで、それこそ本当にいろいろ一生懸命やっていただいておるのはよく分かるんですが、ただ、ちょっといろいろ調べてみると、障害者の関係者や事業者に聞いてみたんですが、子育て世代包括支援センターを何かあんまり認識しておられないみたいなもんですから、ぜひともそういったようなPRもそうですし、さらなるネットワークを図っていただきたいという観点から、支援や配慮の必要な子供に対する相談窓口は、さらなるネットワークの強化を図るべきと思いますが、見解について、福祉保健部長にお尋ねします。 190 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 支援や配慮の必要な子供に対する相談及び支援については、保健、医療、福祉、教育など多分野にわたる関係機関の連携、協力が必要であると認識しております。  本市では、子供とその保護者の生活状況や困り事などの情報を早期に把握し、個々のニーズに応じた適切な支援につなげられるよう、子育て世代包括支援センターの存在や役割を広く周知するとともに、市関係部局はもとより、医療機関、保育園、学校、福祉サービス事業所などの関係機関とのより一層緊密な連携に努めてまいりたいと考えております。 191 ◯24番(曽田康司君) 確認のために再質問をさせていただきます。  1項目めのこの福祉の流れの中に、先ほど福祉連携推進室というキーワードというか組織が出てまいりました。今回この質問では、いろんな相談窓口、さらなるネットワークの強化を図っていただきたいということでしっかりやっていただいていると思いますが、確認のために、先ほどありました福祉連携推進室と子育て世代包括支援センター、がっちりやっていただいているんだろうなということを確認のために質問させていただきます。福祉保健部長。 192 ◯福祉保健部長(川尻光浩君) 今ほどもお答えしましたが、それぞれのところに相談があった場合に、そこで情報が滞留するわけではなく、市関係部局、それから医療機関、保育園、学校、福祉サービス事業所、当然福祉連携推進室も含めて情報共有をすることで、連携することで困難な課題も解決していくというふうに考えておりますので、当然連携を密にしていくということは努めてまいりたいという意味での答弁でございました。 193 ◯24番(曽田康司君) それこそ、法改正を受けて高岡市ではいろいろな新しい取組を、そして新しい組織をつくってやっていただいているところでありますので、大変頼もしいところであります。  最後に、本市の福祉施策の目指すところを市長にお尋ねします。 194 ◯市長(角田悠紀君) 曽田議員からは、この高岡に移住してこられた方の現状についてもお聞かせいただきました。大変重く受け止めさせていただきます。  本市の福祉行政は、さらなる高齢化、人口減少が進行する中で孤立やひきこもりといった課題に対し、地域の実情や個々の特性に配慮してきめ細やかに取り組まなければならない重要な時期に来ていると考えております。  制度や分野それぞれの枠ではなく、支える側、支えられる側という従来の関係を超えまして、人と人、人と社会がつながり、一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らすことのできる地域共生社会を構築するため、本日御質問のあったきずな子ども発達支援センター、こまどり支援学校を含め、社会福祉法人、地域団体、民間企業などの関係機関とのさらなる連携強化を努めてまいらなければいけないと考えております。  こうした取組を通して、地域の課題を誰かに任せるのではなく、繰り返しにはなりますが、住民一人ひとりが我が事として捉え、把握された課題が取りこぼされることなく多様な人材や機関のネットワークで解決を目指す高岡型の地域福祉ネットワークの充実を図り、移住されてきた方にもこの優しい高岡が届くように努めてまいりたいと考えております。 195 ◯24番(曽田康司君) 角田市長、ありがとうございました。  大変力強い御答弁をいただきました。私も、今ほど相談のあった方々やいろんな方々にもしっかりと今の力強い決意を伝えさせていただいて、安心して高岡でお暮らしいただけるように尽力したいというふうに思っております。  どうなることかと思っていたんですが、若干の時間を残して最後まで質問をさせていただくことができました。  高岡市議会は長い歴史の中におきまして、代表質問、そして一括質問・一括答弁方式、そして本日行われております一問一答方式という形でやっているわけなんですが、この一問一答方式につきましては、いろいろ先輩議員からはしっかりとストーリー性を持って答弁を引き出すようにというふうなこともお聞きしましたし、この一問一答の通告の締切りが、一括質問・一括答弁が終わった後にこの通告の締切りがある、その意味合い。また、なぜ答弁者指定ができるのかというようなことをいろいろと先輩議員に教わったことを思い出しながら、今回、質問をつくらせていただきました。これがうまいこと流れているかどうかは分かりませんが、久々に、本当何年ぶりかちょっと分からないくらいに一問一答の質問をさせていただいて、よかったなというふうに思っています。
     今回いただいた答弁をしっかり踏まえさせていただいて、また皆さんと力を合わせて本市がいい方向に進むように言わさせていただくことをお誓いを申し上げさせていただいて、質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。 196 ◯議長(坂林永喜君) 曽田康司君の質問が終わりました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 197 ◯議長(坂林永喜君) 15番 石須大雄君。       〔15番(石須大雄君)質問席へ〕 198 ◯議長(坂林永喜君) 石須大雄君の質問時間は14時59分までです。  15番、どうぞ。 199 ◯15番(石須大雄君) 10月の改選後、今期議員初の質疑を今定例会の初日に行わせていただき、今年最後の一般質問を行うことになりました。狙っていたわけではありません。たまたまでございます。  議員、そして議会参与の皆さんも含め、昼御飯後の、少し経過して眠くなっている時間かとも思いますが、もうしばらく我慢してお付き合いをしていただきたいと思います。  立憲民主党の子育て世帯への臨時特別給付金の支給事務費300億円と900億円の指摘によって多くの国民の皆さんが問題視したクーポン支給問題で、政府は支給の方法を二転三転させ、国民や地方自治体を混乱をさせてきました。  高岡市の方針は、年内一括10万円を支給することに決定したとの報道がございました。4年前の40億円の財源不足報道が思い出されましたが、報道機関の取材力には感心をしたいというふうに思います。記者の皆さんの取材に基づいた報道、そして、その後慌てて議員への説明に回られたことについては問題はないというふうに思いますが、問題は、その後の記者会見で市長が発表をされたことについてはいかがなものかというふうに思います。せめて今日、この一問一答方式の質問が終わった後に記者会見をすればよかったのではないかなというふうに思います。  スピーディな対応も大事なことではありますが、今回の件では、午前中、自由民主党高岡市議会議員会、山口議員の指摘のとおり議会軽視であると我が会派からも指摘をし、抗議をいたしたいというふうに思います。  さて、今定例会、先議で質疑を行った者として、今日の質問でも子育て世帯への臨時特別給付金について質問を行う予定でしたが、諸般の事情でばっさりと削除しなければならず、質問の項目がかなり少なくなってしまいましたが、通告に従い質問に入っていきたいと思います。  今定例会で代表質問や一般質問を見ると、答弁の中身は別として、ベテランの市長ではと錯覚するほどの市長答弁だったかと思います。最初に抗議をしたもので、ちょっと持ち上げさせていただきました。  今回、「市長の仕事ちゃ大変やと思うがやけど、どうけ」というふうな中身で質問をしようかと思いましたが、議場での質問でございますので、角田市政が発足し、もうすぐ半年が経過しますが、市長の職務は大変重責と激務だと推察しますが、市長としての責務をどのように感じておられるのか、市長にお伺いしたいというふうに思います。 200 ◯市長(角田悠紀君) 今ほど石須議員より、今回の子育て世帯への臨時特別給付金に関しまして御指摘を受けました。一部報道が、A、Bと違うような報道もありました。これを市民の皆さんにより早く正しい方向性を示す、その思いから記者会見をさせていただいた、これが理由の一つでございます。これに関しまして議会軽視というふうに捉えられたのであれば、私としての行動が伝わっていなかった部分でもあると思っております。今後また議会の皆様方にしっかりとお諮りをした上で、しっかりと発表をしてまいりたいと考えております。  その上で、大変ありがたいお言葉をいただきました。私自身大変お答えに悩んだ質問でございます。厳粛な市議会の場で私の肌感覚を申し上げるわけにもいかず、少し堅くなってしまいますが御容赦いただければと思います。  地方自治法で、地方公共団体は住民福祉の増進を基本とし、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担い、その首長は、地方公共団体を統轄、代表し、事務を管理、執行することとされております。その点、市民の方々から、20年、30年後の未来に向けて高岡を何とかしてほしいとの願いや思いから市政を委ねられたものと認識しているところでございます。  「持続可能な未来都市高岡」の実現に向け、市議会の皆様と市政や地域における様々な思いや課題を共有し、車の両輪となって高岡を前へ進めてまいりたいと考えております。重責であります。しっかりと務めさせていただこうと思っております。 201 ◯15番(石須大雄君) ありがとうございます。本当に重責やというふうに思いますので、体に気をつけて頑張っていただきたいというふうに思います。  次の質問に入ります。  市長選挙の立候補時に多くの政策を掲げておられたと思いますが、実際市長になられて、これはかなり難しいな、困難かなと思われたものはないでしょうか。市長、お答えをいただきたいと思います。 202 ◯市長(角田悠紀君) 「困難」というふうな言葉はなかなか使えないなと思っております。どんなことも、できるできないではなく、どうすればできるのかを考えるということを常日頃から市役所の職員、幹部の皆さんと共有させていただいている上で私のお答えをさせていただきますが、8月にお示しをさせていただきました高岡を前へ進める具体策のロードマップについては、私が選挙時に掲げさせていただいた104の具体策を、現在の取組状況も勘案し、それぞれ具体策として整理をさせていただきました。  中でも市役所本庁舎、そして市民会館など大型施設に関するものにつきましては、施設機能の在り方や財源などの視点からしっかりと検討していかなければいけないと改めて認識をさせていただいております。また、他自治体や関係団体をはじめ広く関係機関との議論や調整が求められるものにつきましても、広域的な課題として総合的、中長期的に進めていく必要があると感じておる次第でございます。 203 ◯15番(石須大雄君) 困難という言葉が出てこなくてよかったなというように思います。市長でありますから困難を何とかして乗り越えていく、こういったことが必要なのかなというように思ってちょっと引っかけ問題みたいなことをさせていただきましたが、さすが頑張られる決意を持っておられる方だなというふうに思っております。  では逆に、市長選挙の立候補時には掲げていなかったが、重要でやらなければならない、必要だと思われた政策はありませんか。市長の見解をお示しいただきたいと思います。 204 ◯市長(角田悠紀君) ありがとうございます。日々日々勉強をさせていただきながら新しい課題、今日もたくさんの提案をいただきました。それらも、私が掲げていないものも当然あります。それらも積極的に取り入れていく上で、特にその中で感じておりますのは、立候補時、本市の産業構造や企業の特徴等を生かし、水素をはじめとしたクリーンエネルギーの活用など、環境にも配慮したまちづくりの推進を掲げておりました。  一方で、この半年の間にも国際的な潮流が加速しており、社会経済構造の変容等に的確に対応していくためには、もう一段ギアを上げた取組が必要であると考え、先日お示しした総合計画第4次基本計画案では、新たな視点としてカーボンニュートラルの考え方を取り込んだところでございます。 205 ◯15番(石須大雄君) 市長、どうもありがとうございました。  市長は選挙時に、重点課題としてコロナの対策を挙げておられたかと思いますが、これまで市としてどのような取組を行ってきたのか、総務部長、お示しをいただきたいと思います。 206 ◯総務部長(梅崎幸弘君) ワクチン接種を希望する市民に一日も早く接種していただくために、多くの医療機関での接種数の確保、それから妊婦、受験生等の先行接種、キャンセル待ちバンクによるワクチンロス削減の徹底等を行ってまいりました。  また、妊娠や出産への心理的な負担や感染防止に係る経済的負担を軽減するため新生児・おなかの赤ちゃん臨時特別給付金を支給するほか、インフルエンザとの同時流行を抑制するため、県と連携いたしまして子供のインフルエンザ予防接種費用を助成しているところであります。  加えまして、感染拡大により落ち込んだ消費の喚起と市内経済の活性化として、現在、飲食店向けキャッシュレス還元事業に取り組んでいるほか、市内商工団体などの取組であるプレミアム付商品券への支援を行っております。 207 ◯15番(石須大雄君) ありがとうございます。  私もキャッシュレス還元事業を活用させていただいておりますし、伏木地区でプレミアム商品券発行したときには、当初売り切れないのではないかというふうな予想がされていたところ、2時間で売り切れる状況になっています。住民の皆さん、市民の皆さんは大変喜んでおられる施策かなというふうに思っております。ただ、景気が本当に回復していくのか、これはこれからしっかりと見ながら仕事を進めていかなければならないなというふうに思っております。  さきの他会派の代表質問の答弁において、市長は「私と職員が一丸となって高岡を前へ進めていくため、職員給与削減の早期終了も重要である」との見解を示されました。ぜひコロナ対策の最前線で働く職員の実態を直接見ていただき、予算編成における財政健全化緊急プログラムへの影響だけではなく、職員への影響も考えていただきたいことを申し添えて、次の予算編成に関する質問に入っていきたいと思います。  各会派や自治会など各種団体の要望を取り入れながら、新年度の予算編成に入っていく時期と思いますが、どのような観点にポイントを置いて新年度の予算編成を行うのか、総務部長、お示しをいただきたいと思います。 208 ◯総務部長(梅崎幸弘君) 財政健全化緊急プログラムに掲げます改善目標額につきましてはおおむね達成の見通しが立った状況でございまして、今後は収支均衡した持続可能な財政運営の下での未来への道筋を示すことが重要と考えております。  新年度予算編成におきましては、「持続可能な未来都市高岡」の実現に向け、アフターコロナを見据えた経済の活性化や新たな生活スタイルへの対応に加え、徹底した選択と集中や、ふるさと納税など稼ぐ力の推進等の観点にポイントを置くこととしております。 209 ◯15番(石須大雄君) ありがとうございます。  財政健全化緊急プログラムの達成の見通しという言葉をいただきました。  次の質問に入ります。  「コロナ禍で経済が疲弊する中、市の想定どおりに資金が集まるのかは不透明だ。専門家は、不安定な財源である民間資金に頼るリスクは高く、行政は慎重になるべきだと警鐘を鳴らす」との新聞記事を見たことがあります。  ふるさと納税が年々増加していますが、コロナ禍で経済が疲弊する中、想定どおりに集まるかどうか不透明な寄附を見込んだ予算編成をするべきではないと私は考えますが、総務部長の見解をお示しいただきたいと思います。 210 ◯総務部長(梅崎幸弘君) ふるさと納税によりいただいた寄附金の取扱いにつきましては、原則といたしまして、寄附を受けた年度において歳入を見込むと同時に、寄附額に応じた積立金を計上いたしまして、翌年度において積立額に応じた額を基金繰入金として予算計上することとしております。  そうしたことから歳入歳出ともに過大な見積りではなく、実績に応じた適切な予算措置に努めていると思っております。 211 ◯15番(石須大雄君) ありがとうございました。  今定例会の代表質問に立たれた2会派から、「財政健全化に一定のめどが立つ中、臨時給与削減に対する考えは」と「これまでの財政健全化緊急プログラムの期間、市民サービスの向上に努めている一般職員の臨時給与削減を1年前倒しで見直しては」との質問がありました。私ども立憲民主・社民議員団も同様な意見でございます。最低でも過半数を超える19人の議員の意見が一致していますので、重く受け止めていただきたいと思います。  さらに、私からは、財政健全化緊急プログラムを1年前倒しして終了しないのか、市長にお伺いをいたしたいと思います。 212 ◯市長(角田悠紀君) 1年前倒しで終了というような御提案をいただきました。  本市では財政健全化緊急プログラムの下、令和5年度当初予算編成時点において財政調整基金等の充当や、職員給与費の臨時的削減等に頼らずとも予算が編成できる収支均衡を目指し、その取組を進めておるところでございます。  そうした中、一日も早い財政健全化を目指し、令和4年度当初予算編成では、残りの改善必要額であるおよそ5.2億円の改善を図るべく、現在、取組を進めておるところでございます。  一方で、この長引く新型コロナウイルス感染症の影響により必要となる経費増加の可能性が考えられるなど、不確定な要素もまだ多々あると感じてもおります。前倒しにつきましては慎重に判断をしてまいりたいと考えております。 213 ◯15番(石須大雄君) 前の高橋市長のときから何度か早く終わってくれと。特に今、今年度末で5.2億円の財源不足というデータが出ております。5.2億円ぐらいなら何とかする方法があるのではないかなと、決算委員会を見ると不用額が一体幾らあるのかというふうな形を見させていただいたり、また、ふるさと納税が大変多く来ていただいているということも考えれば、終わればいいがかなというふうに思っておりますが、ぜひ予算編成の中で終了できるという判断をしていただけるものなら、これは早めに報道をかけていただいてもよろしいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  それでは、最後の項目に入ります。  これも毎年毎年、毎回毎回質問をさせていただいております御旅屋セリオの問題についてでございます。  今回の議会初日の議員協議会の中でもちょっと発言をさせていただきました。新しい議員の皆さんにもどういった実態なのかをしっかりと理解をしていただきながら、またお知恵を拝借していい高岡市になればいいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  昨年もテナントの入居状況について質問をさせていただきました。昨年の答弁では、「レストランや喫茶店、高岡地域地場産業センター、すしの販売コーナー、富山県消費生活センターの高岡支所、まちづくり会社や市役所機能、県内初のeスポーツの常設施設としてのTakaoka ePark、オタヤ子ども広場、マルチスペースといった多様な交流実現に資する機能も稼働しているところでございます」と、要約するとそういった答弁だったというふうに思います。  また、オタヤ開発株式会社の令和3年度中間決算報告書では、「北陸海事株式会社事務所と三協立山アルミ株式会社の展示場が退去しました」とありましたが、今のテナントの入居状況はどうなっているのか、産業振興部長、よろしくお願いいたします。 214 ◯産業振興部長(福田直之君) 今ほど議員のほうからるる今の状況について御説明なされたところでございますけれども、改めまして、これまで御旅屋セリオにつきましては、県内初のeスポーツ常設施設のTakaoka eParkをはじめ、レストランや喫茶店、すしのテークアウト店などが開業しておりますほか、高岡地域地場産業センターと県消費生活センターの移転など、多様な交流の実現に向けて様々な機能の充実が図られてきているところでございます。  また、今年度におきましては、今ほど議員からも御紹介ありましたように、コロナ禍の影響もございますが、旅行代理店と事業所の退店がございました一方で、飲食店とマンションのモデルルームの入居に加えまして、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場としても活用がなされているところでございます。 215 ◯15番(石須大雄君) テナントが出ていかれて大変な状況だというふうに思います。このモデルルームのスペースはずっと入っているわけではないがで、また、ワクチンの接種会場に使っておられますが、それもこれからずっと続く、続かないほうがいいというふうに思いますけど、続くことはない状況です。セリオタウン構想はどうなっていくのか、本当は確認の質問をしたいわけでありますけど、通告をしておりませんので質問はできないというふうに思っております。セリオタウン構想をしっかりと進めていくというようなこれまでの答弁もあったわけでありますけど、本当に心配をしているところでございます。  そこで、今後のテナント入居の予定についてどうなっているのか、産業振興部長、お示しをいただきたいと思います。 216 ◯産業振興部長(福田直之君) 新たなテナント入居に関しましては、現在も様々な事業所と交渉が進められているというふうにお伺いしておりますし、ましてオタヤ開発株式会社において、コロナ禍の中ではございますけれども、関係各所の協力の下に継続的、また精力的に現在も誘致活動を行っておられるものと伺っております。 217 ◯15番(石須大雄君) という答弁では、多分どこも今後の予定は聞いておらんというふうな話なのかなと。  本当にセリオタウン構想は大丈夫なのか。何でこう言うかというと、皆さんも御存じのとおり、高岡市はこのセリオタウンを運営しているオタヤ開発株式会社に30年の長きにわたる融資をしている状況、また、オタヤ開発株式会社に対しても出資をしている状況、第三セクターといったような状況がある中で心配なことが本当に多くある状況であります。ぜひ景気、そしてコロナが終わって景気が回復してまちなかに人が集まる、そういった市のもくろみどおりに進んでいっていただくことを期待をしたいというふうに思います。通告をしてありませんので、答弁はよろしいです。  次に入ります。  現在、土地開発公社が高岡市の指示で御旅屋セリオのフロアなどの資産を約10億円で購入されていますが、今後、土地開発公社から高岡市が買わなければならないものでございます。いつ買い戻す予定なのか、産業振興部長、お示しをいただきたいと思います。 218 ◯産業振興部長(福田直之君) 御旅屋セリオに係ります資産の買戻しにつきましては、土地開発公社との業務委託契約に基づきまして令和6年12月を目途としているところでございます。今後、セリオタウン構想の進捗状況や財政的措置など様々な状況も考慮しながら、議会にもお諮りして検討してまいりたいというふうに考えております。 219 ◯15番(石須大雄君) 多分初めて年月を聞いたのかなというふうに、私の誤解だったかもしれませんが、令和6年12月、またそれまでの間、この御旅屋セリオに関しては何回も質問をさせていただきたいなというふうに思ってます。  本当に大きな問題だと思っております。一民間の企業等、第三セクターと言いながらもそういった位置づけのところのものを高岡市が買い上げる。その買い上げたものをどうするがかといったら、買い上げた相手に貸しておるんですね。幾らで貸しておるがかというたら固定資産税と、評価額と同額ということで、買ったところは高岡市に、今は土地開発公社ですけど、お金を払うがか、固定資産税で払うがか、支出は全く変わらん中でお金を稼げる。本当に変わったやり方やなというふうに思ってます。そこまで第三セクターを優遇しながら、そして第三セクターのために高岡市民の大事な大事な税金を使わなければいけないのか、疑問が多くあるわけでありますので、これもこの後に何回も質問させていただくことになっていくかなというふうに思っております。  オタヤ開発株式会社の長期貸付けについて、年利0.1%、5年据置きの25年償還となっていますが、市民から批判や疑問の声はないですか。産業振興部長、お示しをいただきたいと思います。 220 ◯産業振興部長(福田直之君) オタヤ開発株式会社への長期貸付けにつきましては、本市が資金調達を行う際の一般的な期間等を基準にして実施しているところでございます。  市民の皆様からはこれまで、御旅屋セリオとその周辺商店街の空き店舗を生かした取組に対する御意見や、誘致を希望する店舗や機能に関する御提案などはいただいておりますものの、融資あるいは貸付けに関することにつきましては特段の御意見は寄せられていないところでございます。 221 ◯15番(石須大雄君) 今ほど答弁がございましたが、ちょっと聞き間違ったがかなとも思いますが、一般的な貸付けだというふうな答弁でございましたが、0.1%で貸すというのが一般的なのかどうなのか、これは再質問でよろしいでしょうか。産業振興部長、答弁をお願いします。 222 ◯産業振興部長(福田直之君) 今ほども申し上げましたように、市が実際に貸し付ける場合の標準的な基準の中で現在の融資を行わせていただいたところでございまして、これまでも議員協議会などを通じまして、長期貸付けする際に御説明をさせていただいたところでございます。  以上でございます。 223 ◯15番(石須大雄君) 長期貸付け0.1%が一般的だというふうなのは本当に理解ができない、中小企業に対する貸付けは0.1%じゃないがかなというふうに思っていたり、今まであった例と言って、あったのは多分このオタヤ開発株式会社ぐらいしかないのかなというふうに思ってます。  0.1%というのは本当に市民に理解をしていただけるものなのか大変疑問に思いますが、あんまり多く通告してないので、この辺で最後の質問に入らせていただきたいと思います。  先ほどから何度も言っております。オタヤ開発株式会社に高岡市は出資をしている。このことを踏まえると、議員に対して、丁寧に説明をすべきだと思いますが、市長の見解をお聞きしたいと思います。 224 ◯市長(角田悠紀君) 石須議員からは、御旅屋セリオに関する様々な御質問、そして御提案もいただきました。私も議席で座って石須議員の質問を聞いていたときを考えると、また違った意味で身が引き締まる思いで今回の質問を受けさせていただきました。  議員に対する丁寧な説明が必要だと思うが、見解はに関しましては、本市としてはこれまでも御旅屋セリオ及びこれを運営するオタヤ開発株式会社に関しまして、議員協議会等において年3回経営状況を報告させていただいているほか、議員各位の御質問や委員会での御審議を通じ、都度、御旅屋セリオの必要性や利活用の状況などについても真摯に向き合い、精いっぱい丁寧に説明してきたところであります。  今後とも、株主の共同利益や利害関係者の権利にも配慮せざるを得ない部分はありますが、できる限り丁寧に説明してまいりたいと考えております。  高橋前市長の中心市街地の灯を消さないというような決意の下、このセリオタウン構想は立ち上げられました。私自身も、先ほどの答弁にもありましたが、中心市街地のにぎわいの核となる施設であると考えております。精いっぱいこの御旅屋セリオと向き合いながら、しっかりと中心市街地ににぎわいが取り戻せるよう努めてまいりたいと考えております。 225 ◯15番(石須大雄君) ありがとうございました。  見解は私とは大分違うかなというふうに思ってます。  議員の質問で、このオタヤ開発株式会社の中身のことを聞くと、「株式会社のことなので答弁は控えさせていただきます」という答弁が多くあります。これが答弁をしたということなら、それが答弁なのかと思いますけど、私はこの答弁では全然丁寧な説明ではないというふうに思っております。中身の個人の資産に関することなのでというふうなことなら分かりますけど、大枠で聞いたらすぐ「株式会社の決算のことなのでお答えを差し控えさせていただきます」、議員協議会等々でそういった答弁が繰り返されている状況の中では、市長が言われた丁寧な説明ではないというふうに思いますし、市長も市議会議員の時代、その場におられたというふうに思います。丁寧だという判断をできるのかどうなのか、これから以降、質問に出たときには、もう少し丁寧に質問に対する答弁を行っていただきたいというふうなことをお願いしたいというふうに思います。  今日は思いがけず質問項目が少なくなってしまいましたが、前に質問をされた曽田議員の大量の質問の数と残り時間はあんまり変わらない状況になっております。今回は本当に最後の一般質問の質問者ということでございます。  今日の夜半、大雪の予想がされています。担当課に聞くと、あしたの朝まで30センチぐらいというふうな予想だというふうなことを言っておられました。30センチなら道路の暖かい部分で半分ほど解けてそんなにひどいことがないのかなとも思いますけど、去年はそうやったがやけど1メートル降ったんですね。今日の朝、テレビ番組のお天気キャスターの方が不要な外出は控えられたほうがいいというふうなことを言っておられました。スタッドレスタイヤに履き替えて、そして今日は不要の外出は控えてあしたの朝を迎えられればいいのかなというふうに思っています。ぜひ、あんまり降らないことを期待しながら、そして除雪の体制をしっかりと組んでいただく。今回は本当に11時ぐらいから降り出す予定らしくて、12時ぐらいにチェックを入れるのには5センチぐらいしか積もっとらんやろうと、明け方までにいっぱい降るというようなことになると担当者は本当に大変だなというふうに思っております。担当者の苦労もまた議員として理解をしていきたいなというふうに思っております。  雑談を最後に申し上げましたが、すばらしい高岡市になるように角田市長には精いっぱい頑張っていただくことをお願いして、私どもは是々非々で対応させていただくということをもう一度申し上げて、私の質問を終えていきたいと思います。  どうもありがとうございました。 226 ◯議長(坂林永喜君) 石須大雄君の質問が終わりました。  これをもちまして、一問一答方式による一般質問、質疑を終結いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議 案 の 委 員 会 付 託 227 ◯議長(坂林永喜君) ただいま議題となっております議案第123号から議案第154号まで及び報告第4号の各議案は、お手元に配付してあります議案審査付託表(第2号)のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               休             会 228 ◯議長(坂林永喜君) お諮りいたします。
     来る22日は、議案調査のため休会としたいと思います。  これに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 229 ◯議長(坂林永喜君) 御異議なしと認めます。  よって、来る22日は、休会とすることに決定しました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次 会 の 日 程 の 報 告 230 ◯議長(坂林永喜君) 次に、議会の日程を申し上げます。  次回の本会議は、来る23日定刻の午後1時より再開し、諸案件の審議を行います。  また、来る20日は、午前9時より代表者会議を、午前10時より民生病院常任委員会を、午後1時より産業建設常任委員会を、来る21日は、午前9時より議会運営委員会を、午前10時より総務文教常任委員会をそれぞれ開催いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散             会 231 ◯議長(坂林永喜君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。   ────────────・─────────────・────────────                                 散会 午後2時34分 Copyright © Takaoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...